一般社団法人 日本民間放送連盟

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会長会見

井上会長会見

【日 時】 平成24年9月20日(木) 午後2時15分~2時55分
【場 所】 民放連 会議室

ロンドンオリンピックを振り返って

  • 記者:ロンドンオリンピックを振り返って、全体的な所感をうかがいたい。
  • 井上会長:今回のオリンピックは、たいへんな盛り上がりだったと思う。民放テレビの放送時間数は、地上放送が224時間2分、BS放送が48時間で、NHKとともに過去最大となった。ラジオは5本の民放ラジオ統一番組を全社100局で放送したほか、男女のサッカーとマラソンを生中継した。視聴率については、北京大会と比べて時差が大きかったことが不利に働いたと思う。収支については、時差の関係や放送権料がさらに高くなったこともあり、民放連として取り組んだオリンピック放送で初めて赤字になった。視聴者・国民の皆さんにオリンピックの感動を伝えることができてよかったと思うが、民間企業である以上、ビジネスとしても成り立つよう、今後検討したい。また、今回は、民放テレビ共同公式動画サイト「gorin.jp」(ゴリン・ドット・ジェイピー)の本格運用に取り組んだ。まだビジネスベースにはほど遠いが、アクセス数は前回よりも増えている。次回以降、ネットとの共存関係をさらに考えていきたい。

ラウドネス運用の開始について

  • 記者:10月1日から、テレビ音声の「ラウドネス」運用が始まるが、具体的にどのような効果があるのか。
  • 井上会長:「ラウドネス」は、人が感じる音の大きさを数値で表す新しい“ものさし”であり、ITU-R(国際電気通信連合・無線通信部門)において国際標準化されている。今後、民放テレビ各局は全ての番組およびCMで、この規準に準拠した制作・送出を行うので、番組間やチャンネル間の音量感の差が解消されることになる。

B-CASカードの改ざん問題について

  • 記者:有料放送の不正視聴を可能にするB-CASカードの改ざん問題について、民放連としての対応をうかがいたい。
  • 井上会長:そうした不正視聴は有料放送の根幹を揺るがしかねず、看過できない。法制度的な面では、警察が刑法や不正競争防止法を適用して摘発に乗り出した。これにより、事態が沈静化することを期待している。B-CAS社に対しては、しっかりとした対応策をとるようお願いしている。

ラジオに関する動向について

  • 記者:ラジオの鉄塔・設備は耐用年数が迫っているという指摘があるが、どうか。また、災害時にラジオは重要な情報源としての役割を果たしたが、首都圏直下型地震を想定したとき、在京局の鉄塔は大丈夫か。
  • 井上会長:今すぐに支障を来すような不安はないが、将来的な更新は各局とも検討している。震災を機にラジオの媒体価値は見直されたが、業績が右肩下がりの中で設備投資できるのか心配がある。V-Lowマルチメディア放送との関係では、ラジオ委員会が“音声優先セグメント”をアナログラジオの移行先として考え、議論を始めている。頭の痛い問題だが、ラジオをなくす訳にはいかない。ラジオ委員会では経営面も含めて検討していると聞いている。
  • 記者:デジタルに移行しない場合、どんなデメリットがあるのか。
  • 井上会長:テレビがすでにデジタル化を完了していることや、ラジオの設備が老朽化していることを勘案すると、やはりデジタルに移行できれば良いと思うが、投資費用を回収できるかが問題だ。
  • 記者:初期投資を別にすれば、デジタルに移行した場合、収益の改善は期待できるか。
  • 井上会長:単にデジタル化しただけでは、収益の改善にはつながらないので、工夫する必要がある。

字幕付きCMへの取り組み状況について

  • 記者:字幕付きCMへの取り組み状況について、うかがいたい。
  • 井上会長:本年度もトライアル期間と位置づけ、在京キー5社で検証を続けている。字幕付きCMの継続的なトライアルを希望されている広告主もいるとのことだが、最終的に放送するかどうかは各社が判断することである。民放連としては、字幕付きCM素材の搬入方法や運行面の課題、問題点などを共有する作業を引き続き進めていきたい。

NHKとの関係について

  • 記者:最近のNHKの番組は、かなり若年層向けにシフトしているようだが、違和感を感じることはないか。
  • 井上会長:受信料制度で成り立つNHKには、民放では採算が合わないジャンルの番組制作などで視聴者の期待に応えてほしい。個別の番組の評価については、編成権に関わることなのでお答えしかねる。
  • 記者:10月1日からNHKの受信料が値下げされるが、これについての所感をうかがいたい。
  • 井上会長:昭和43年以降、NHKが初めて受信料の値下げを行うことは、国民の皆さまにとっては良いことだと思う。これにとどまらず、今後もコスト面をしっかり管理していただいて、視聴者に還元できる場合は、何らかのかたちで一層還元してほしい。
  • 記者:NHKの現在の規模は、適正であると考えるか。
  • 井上会長:これ以上、極端に肥大化することがなければ、民放も十分対抗できると思う。

番組収録時における出演者の事故について

  • 記者:番組収録時における出演者の事故が相次いでいるが、再発防止策などの検討を行っているか。
  • 井上会長:そうした番組収録の際には、専門のトレーナーから安全指導を受けるなどの対策を講じていると聞いている。具体的な対策や再発防止策の検討は、個々の放送局や制作会社等が行っており、各社でしっかり対応してほしい。このところ少し続いているので、心配している。