会長会見

井上会長会見

【日 時】 平成25年5月29日(水) 午後2時15分~2時50分

【場 所】 民放連会議室

 

民放連会長就任から1年を振り返っての所感について

  • 記者:民放連会長就任から1年が経ったが、1年を振り返って所感をうかがいたい。
  • 井上会長:会員各社や関係者の皆さまのお蔭で1年間無事に務めることができたと感謝している。特にラジオの将来像については、民放連でも大変長い間議論してきたが、三木ラジオ委員長のご尽力もあって何とか前に進み始めた。その他の課題はまだ報告できる段階ではないが、次の1年も努力して放送界が前に進める形にしていきたい。
  • 記者:NHKとの関係について、会長就任時には二元体制を維持していくとする一方、NHKのインターネットによる同時配信には反対の姿勢を示されていた。その後、NHKの経営委員会では積極的に進めるべき旨の意見が強まっているようだが、インターネット時代の二元体制のあり方について、NHKと話し合っていくべき時期ではないか。
  • 井上会長:NHKとはさまざまな課題について、正面から話し合っていくことができる関係を築いている。インターネットの活用は受信料の使途に関わるNHK自身の問題もあろうが、我々もすべて反対するものではない。しかし、系列ネットワークとの関係もあり、民放事業者の立場を十分ご理解いただきたいとの考えは変わっておらず、主張すべきは主張していきたい。インターネットでの同時配信は著作権上の問題もあり、簡単な話ではないと思う。

 

ラジオ放送に関する検討状況などについて

  • 記者:3月の会見では「V-Lowマルチメディア放送に関する検討結果」についてお話があったが、その後の検討状況などをうかがいたい。
  • 井上会長:3月に検討結果をとりまとめたところだが、V-Lowマルチメディア放送の導入を希望する社と災害対策・難聴対策としてのFM中継局の整備を希望する社があり、双方が両立する制度整備を総務省にお願いしている。電波の割当は総務省の専権事項なので、出力や帯域などの実務的な調整が行われていると思う。

 

東京スカイツリーへの送信所の移転について

  • 記者:先般、在京キー局5社とNHKが5月31日午前9時に送信所を東京スカイツリーに移転する旨を発表したことについて、所感をうかがいたい。
  • 井上会長:これは在京6社の取り組みであり、民放連は直接の検討主体ではないが、会員社である在京キー局5社には、移転に伴って受信障害が発生する可能性があることを視聴者の皆さまに周知徹底してほしいとお願いし、取り組んでいただいた。その結果、受信障害に関する問い合わせも漸減し、5月31日に移転できる状況になったと聞いている。

 

民放各社の決算状況について

  • 記者:民放各社の決算状況について、うかがいたい。
  • 井上会長:平成24年度の会員各社の決算は集計中である。在京キー局5社については各社の公表ベース(単独決算)で、売上高が前年度比で2.1%増、経常利益が8.6%増となり、平成18年度以来6年振りに増収増益となった。タイム収入は2.8%増、スポット収入は1.3%増である。ローカル局も増収増益の社が多いようだ。ラジオについては、在京社も含め集計中である。

 

新しい放送サービスへの取り組みについて

  • 記者:先般、4K・8K放送の推進に向けて「次世代放送推進フォーラム」が設立されたが、新しい放送サービスをどのように考えているのかうかがいたい。
  • 井上会長:新しい技術はどんどん進歩しており、これに対応していくのは当然のことだ。民放事業者も視聴者のニーズがあれば対応していく。私も同フォーラムに副理事長として参加しているので、民放事業者の立場から発言していきたい。しかし、民放事業者である以上、採算性を考慮していかねばならず、現時点では視聴者のニーズを踏まえて判断すべきだと考えている。

 

スマートフォン等への転送サービスについて

  • 記者:先般、「NHKと在京キー局5社が年内にテレビ放送をインターネット経由でスマートフォン等に無料で転送するサービスを始める」との報道があり、総務省「放送サービスの高度化に関する検討会」でも検討されているようだが、こうしたサービスをどのように考えているのかうかがいたい。
  • 井上会長:それは放送事業者が転送サービスを提供するというのではなく、視聴者が自分でスマートフォン等に転送して視聴できるようにするアプリケーションを受信機が搭載するということだと思う。日本全国の視聴者がスマートフォン等に転送して視聴するようになれば、使われ方によっては地域免許制度への影響も心配されるが、現時点ではさほど心配していない。

 

コンテンツの海外展開に関する取り組みについて

  • 記者:3月からタイで日本のドラマを集中的に放送する取り組みを進められているが、その反響をうかがいたい。
  • 井上会長:「国際ドラマフェスティバル」の取り組みとして、日本のドラマを一定期間集中的に放送し、その番組宣伝用のPRスポットを各局で放送している。また、3月のキック・オフ・イベントは人気の高いタレントの皆さまに出席いただき、大盛況であったと聞いており、所期のPR効果を上げている。こうした海外展開の取り組みは1度限りではなく、継続していくことが何より重要だ。政府の成長戦略にも盛り込まれており、こうした取り組みを継続・発展させていくことが、アジアの皆さんに日本文化を紹介し、好意を持っていただくことに繋がるのだと思う。政府にはくれぐれも息の長い支援を、とお願いしている。

 

(了)

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