会長会見

井上会長会見

【日 時】 平成26年1月16日(木) 午後2時15分~2時40分

【場 所】 民放連会議室

 

年頭にあたって

  • 記者:年頭にあたって、1年の抱負をうかがいたい。
  • 井上会長:会長就任以来、テレビもラジオも媒体価値向上のためには、コンテンツを充実させることが重要だと申し上げてきた。昨年は「あまちゃん」や「半沢直樹」だけでなく、良いドラマ作品が多かった。会員各社には、さらに充実した番組づくりをお願いしたい。放送コンテンツの海外展開に関しては、昨年は「国際ドラマフェスティバル in TOKYO」の取り組みをタイで展開した。今年も政府の応援を得ながら、日本の文化をアジアをはじめとする世界に発信することに一生懸命に取り組みたい。4K/8Kについては、今年は実用化に向けたスケジュールがある程度具体化してくるだろうが、民間企業である以上、経営効率の面にも配慮しなければならない。課題を乗り越えながら、新しい技術に向き合っていきたい。ラジオについては、V-Lowマルチメディア放送や難聴解消・災害対策のFM補完局が具体化することになる。民放ラジオ事業者の経営は依然厳しいが、難聴エリアが減ることは心強い。新しい局面を迎える1年になるものと期待している。

 

スポーツ放送の放送権料について

  • 記者:今年は2月にソチ冬季オリンピック、6月にFIFAワールドカップ・ブラジル大会が開催される。そうしたスポーツイベントの放送権料の高騰が著しいが、対応方針をうかがいたい。
  • 井上会長:FIFAワールドカップ・南アフリカ大会(2010年)、ロンドンオリンピック(2012年)では、放送権料などの共通経費部分さえ収入で賄えず赤字になった。しかし、ワールドカップサッカーやオリンピックは視聴者の期待も大きい。テレビはスポーツを見るのに適した素晴らしいメディアだ。民放事業者としても番組制作の効率化を図りつつ、ジャパン・コンソーシアム(JC)を結成しているNHKとも協力して、放送権料の高騰化に対応していきたい。

 

NHKとの関係について

  • 記者:NHKの籾井次期会長に期待することや今後のNHKとの関係について、所感をうかがいたい。
  • 井上会長:籾井次期会長は海外経験も豊富であり、IT分野にも精通され、高い見識をお持ちの方である。公共放送の舵取り役として重責を担われることになるが、これまでの経験を活かされるものと期待している。松本会長とは、お互いに相談があれば直接電話できる関係を築くことができたので、籾井次期会長ともそうした関係を築きたい。お互いに立場を踏まえ、主張すべきは主張していくが、これまでも民放事業者とNHKは、切磋琢磨して発展してきた。新会長が就任されてもそうした関係は堅持していきたい。
  • 記者:籾井次期会長は12月20日の会見で、放送の同時配信に前向きな姿勢を示されたが、民放連の考えはいかがか。
  • 井上会長:同会見でのご発言は、会長就任にあたっての一般的な意気込みを話されたものと理解している。NHKは受信料で成り立つ巨大な組織であり、これから民放事業者の立場や地方局の厳しい現状などを説明し、インターネットとの関係についても相談したい。
  • 記者:NHKの受信料を負担する視聴者が納得するならば、インターネットを活用して視聴できることで利便性が向上する。視聴者の立場を踏まえ、NHKのインターネット活用に反対する理由を説明してほしい。
  • 井上会長:新しい技術をすべて拒否しているわけではない。新しい技術はどんどん出てくるので、民放事業者も常に対応を検討している。民放とNHKは同じく放送であるが、民間企業の経営を成り立たせるためには多くの課題があり、受信料で成り立つ全国組織のNHKとは経営基盤が全く異なる。

 

「放送政策に関する調査研究会」第二次取りまとめについて

  • 記者:総務省「放送政策に関する調査研究会」が昨年末、異なる放送対象地域で同一の放送番組を同時に放送できるようにするなど、放送事業者の経営の合理化に関する制度緩和策を提言する取りまとめ案を公表したことについて、考えをうかがいたい。
  • 井上会長:経営の選択肢を拡大する点について、評価している。

 

タイムシフト視聴について

  • 記者:タイムシフト視聴の視聴率調査の実施体制が整いつつあると聞くが、民放連の考えをうかがいたい。リアルタイム視聴とタイムシフト視聴を合わせたほうが、番組の価値が向上するのではないか。
  • 井上会長:タイムシフト視聴の状況についてはある程度把握しているが、広告セールスの方法に関わることでもあり、色々なレベルでの議論が必要だ。現時点では、民放連としての考え方を公表できるような段階ではない。

 

  (了)

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