会長会見

井上会長会見

【日 時】 平成26年6月13日(木) 午後4時~4時20分

【場 所】 ホテルニューオータニ ガーデンコート「シリウス」

 

会長2期目の抱負について

  • 記者:会長2期目の抱負について、うかがいたい。
  • 井上会長:テレビ、ラジオ放送の媒体価値を向上させるという目標は1期目と変わっていない。技術やデバイスの進歩にともない、放送が今後も発展していくよう、副会長をはじめ会員各社の皆さんの力を借りながら、取り組んでいきたい。
  • 記者:NHKとの関係について、あらためてうかがいたい。
  • 井上会長:ワールドカップサッカーやオリンピックの放送など共同で取り組んでいる事業もあるが、NHKには公共放送としての役割がある。いたずらに民業を圧迫することは避けていただきたい。それと同時に、民放もNHKに負けないような、評価される番組を作っていきたい。NHKと民放はお互いに切磋琢磨するライバルだと思っている。
  • 記者:NHKは放送番組のインターネット同時配信に前向きな考えを持っているが、民放は同時配信についてどのような考えをお持ちなのか。
  • 井上会長:NHKのテレビ同時配信は受信料制度との関係を、かねてより指摘してきた。まずはNHKが何をやりたいのかという考えを示してもらうことが先決だ。インターネットへの対応は民放もやっており、時代に対応していく必要性は理解するが、NHKとは財力が圧倒的に異なる。

 

 4K放送への民放の取り組みについて

  • 記者:6月2日から4Kの試験放送が開始されたが、民放として今後どのように取り組んでいくのか、所感をうかがいたい。
  • 井上会長:4K対応型受信機がよく売れているそうだし、ワールドカップサッカーの効果もあると思う。民放としては新しい技術への対応は必要であるし、民放各局も番組制作などでは努力している。しかし、ビジネスモデルが見えない状況で、設備投資は非常に厳しいと感じている。また、現在の技術では4Kは地上では放送する帯域がなく、当面はCS・BSでの放送となる。4Kを始めた後、8Kも、と求められると大変厳しい。将来的には検討すべき課題だが、実際の対応はこれからだ。
  • 記者:ビジネスモデルは各局が個別に考えるべき問題なのか。
  • 井上会長:そういう部分もあるし、個々の民放社を超えて民放連で考えるべき部分もあるかもしれないが、今のところまだそこまで行っていない。

 

在京キー局の決算を受けて

  • 記者:在京キー局の決算が出そろったが、どのようにお感じになっているのか。
  • 井上会長:経済が上向いていることもあり、スポットも好調なようだ。全体としては、良かったのではないか。しかしここで安心することなく、各局には、視聴者の支持をさらに得られるような、感銘を与えるような良質の番組を制作してほしい。そうした強い番組があれば、収入のアップに繋がるはずだ。
  • 記者:特にBSが好調なようだが、在京各局はホールディングス体制となっていることもあり、BSと地上波の棲み分けをどう考えているのか。
  • 井上会長:今のところBSの視聴者層は比較的年齢が高く、地上波との競合は起きていない。もっと発展してきたら、棲み分けは将来、難しい問題になるかもしれない。しかし、全国で視聴することを前提としたタイムCM中心のセールスを行うBSと、地域ごとにきめ細かく対応できるスポットCM中心の地上波では、スポンサーのニーズも異なる。そういう面で、おのずと棲み分けができるのではないか。

 

ネット社会で民放はどう生き残っていくのか

  • 記者:ネット社会が進むと、テレビが見られなくなる危惧があるが、民放はどう生き残っていくのか。
  • 井上会長:即答できる妙案は持ち合わせていない。しかし、ネットも放送もソフトを送る手段であり、そのソフトを作れるかどうかが問題だろう。ネット社会でも面白い番組、見たい番組を作っていけば、生活パターンの変化や女性の社会進出にも対応できるのではないか。肝心なのは番組の内容であり、それは各局で研究している。
    同時に、放送された番組を違法にネットにアップする「海賊版」(違法動画)対策も重要だ。若い人たちは話題になった番組を、そのような「海賊版」で見ることがあるようで、放送局は大きな影響を受けている。何らかの対策を考えるべきだと思う。

 

 (了)

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