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(報道発表)集団的過熱取材(メディア・スクラム)問題に関する民放連の対応について

集団的過熱取材(メディア・スクラム)問題に関する民放連の対応について

 社団法人 日本民間放送連盟〔民放連、会長=氏家 齊一郎・日本テレビ放送網会長〕の報道委員会〔委員長=氏家 齊一郎・同〕は、本日(12月20日)、集団的過熱取材(メディア・スクラム)問題について、被害の防止や問題解決のため、取材上の留意点および対応策をとりまとめました。
 なお、対応策の中で、集団的過熱取材問題に関する民放連における窓口となっている報道問題研究部会は、報道委員会の下部組織で在京テレビ5局の報道局次長クラスで構成されている組織です。


2001年12月20日
集団的過熱取材問題への対応について

 大事件や大事故が発生した時などに、多数の取材陣が当事者や関係者に集中し、取材対象者のプライバシーや一般市民の平穏な生活が侵されているという批判の声が高まっている。民放連会員各社は、取材のあり方を改善し、視聴者の理解を得るための自主努力を続けているが、このような「集団的過熱取材」による被害の防止や問題解決のために、各社共通の留意点を現場取材者に徹底するなどの対応を取るべきであるとの認識に達した。
 もちろん、こうした対応を行うことが、「知る権利」に応えるために本来必要な取材を控えることを意味するものではない。取材対象者が政治家や官僚といった公的人物の場合などは、取材の公共性や報道の公益性を優先させることがある。
 なお、この問題は、全てのメディアが一致して取り組まなければ、実効性がないことから、新聞界、雑誌界などとの連携を図っていきたいと考えている。

1.集団的過熱取材に関する取材上の留意点
 「民放連・報道指針」は「取材対象となった人の痛み、苦悩に心を配る。事件・事故・災害の被害者、家族、関係者に対し、節度をもった姿勢で接する」と明記している。取材者が集団化して取材相手に圧力を加えかねない状況においては、上記の指針がより厳格に守られる必要がある。
 特にテレビは、記者・カメラマンなど一定の人員、中継関連の車両・機材などを展開しなければならず、その媒体特性から来る物理的な要因を踏まえた十分な配慮が求められる。
具体的には各社の社内規範に従うが、現場の取材者は以下の点に留意すべきである。
①いやがる取材対象者を集団で執ように追いまわしたり、強引に取り囲む取材は避ける。未成年者、特に幼児・児童の場合は特段の配慮を行う。
②死傷者を出した現場、通夜・葬儀などでは、遺族や関係者の感情に十分配慮する。
③直接の取材対象者だけではなく、近隣の住民の日常生活や感情に配慮する。取材車両の駐車方法、取材者の服装、飲食や喫煙時のふるまいなどに注意する。

2.集団的過熱取材への対応策
 突発的な事件・事故の初期段階においては、できる限り早く状況を把握し視聴者に伝えるために、各社が複数の取材クルーを派遣することがあり、取材者が集中する事態を規制することは難しい。また、予定されたイベントであっても、一般の関心が高い場合、異なるメディアから多数の取材者が集中することもある。
 こうした事態が集団的過熱取材に至り被害を発生させないように、まず、各社内および系列内において、社会情報系を含め、記者、ディレクター、カメラマンの数を調整するなどの措置を具体化する。さらに、現場に集まった取材者がメディアの枠を超えて新聞やNHKなどとともに問題解決のための方法を模索し、被害の回避に努める。記者クラブがある場合には記者クラブを中心に協議する。現場レベルでの解決が困難な場合は、民放連・報道問題研究部会が窓口となり、関係の報道部長会などと協力しながら調整する。また、マスメディア界全体での取り組みが必要な場合は、日本新聞協会と連携しながら、雑誌など他のメディアに対しても協力を呼びかける。
 われわれは、この取り組みを積極的に推進していくことで、視聴者からの信頼をより確実なものにしていきたいと考えている。

以上

この件に関する問い合わせ:民放連[番組部]

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