一般社団法人 日本民間放送連盟

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(報道発表)日本新聞協会、日本民間放送連盟、日本放送協会が「人権擁護法案」に対し共同声明

 日本新聞協会、日本民間放送連盟、日本放送協会の新聞・通信・放送320社は本日(3月7日)、今国会で審議される見通しの人権擁護法案に対し、共同の見解をまとめ、安倍晋三・内閣官房副長官に3者の代表が手渡しました。  3者による共同声明は、2000年8月4日の「個人情報保護基本法制に関する大綱案」に対する共同声明に次いで2回目。人権擁護法案についての共同声明は今回が初めてです。  3団体の代表は次のとおり。

菊池卓雄 日本新聞協会「人権・個人情報問題検討会」幹事
     読売新聞社社会部長

石井修平 日本民間放送連盟「報道問題研究部会」幹事
     日本テレビ放送網報道局長

内村正教 日本放送協会報道局編集主幹

《参 考》 ◇日本新聞協会
  渡辺恒雄会長。全国の新聞・通信・放送社155社で構成。

◇人権・個人情報問題検討会
  新聞協会編集委員会(編集局長、報道局長58人で構成)の下部組織。編集局次長、社会部長、法務責任者ら10社20人で構成。

◇日本民間放送連盟
  氏家齊一郎会長。全国の民間放送203社で構成。

◇報道問題研究部会
  民放連報道委員会(報道担当役員、報道局長ら20人で構成)の下部機構。在京民放テレビ・キー5社の報道局次長など6人で構成。

※なお、3月25日(月)に、シンポジウム「人権擁護法案を考える~法規制とメディアの自律」を、日本民間放送連盟、日本新聞協会、日本放送協会の共同で開催する予定です。


人権擁護法案に対する共同声明
平成14年3月7日  
日本新聞協会   
日本民間放送連盟
日本放送協会   

 日本新聞協会、日本民間放送連盟、日本放送協会の新聞、通信、放送320社は、政府が国会へ提出する人権擁護法案に対し、共同の見解を表明する。

 人権擁護法案は、人権侵害事件の救済手続きとして、従来の制度と同様の「一般救済」と、踏み込んだ対応を行う「特別救済」の2つを設け、「報道による人権侵害」をこのうち特別救済の対象とした。われわれが再三異議を述べたにもかかわらず、「差別」「虐待」と同列に並べて「報道による人権侵害」を特別救済の対象に加えたことは、極めて遺憾である。  しかも法案は、「報道による人権侵害」の類型の1つに「過剰な取材」を挙げ、取材を拒む被害者や容疑者の家族らを継続して「待ち伏せし、見張ること」などのほか、繰り返し「電話をかけ、ファクシミリを送信すること」が「過剰な取材」に当たると明文化している。  「過剰な取材」とみなされれば、政府の機関として新設される人権委員会が取材停止の勧告などを行い、場合によっては勧告内容の公表に踏み切ることになる。  電話やファクシミリをどの程度繰り返せば「過剰な取材」となるのか、その線引きはもっぱら人権委員会の判断に委ねられ、報道側からの不服申し立ての規定は設けられていない。  このような制度は、政府機関による報道への不当な干渉につながりかねず、国民の知る権利に応えるための「熱心な取材」「粘り強い報道」にブレーキをかける危険がある。現状の法案を容認することはできないと、われわれは言わざるを得ない。  近年、われわれは、人権擁護のさまざまな取り組みを自主的に実行してきた。日本新聞協会は一昨年、新聞倫理綱領を改定し、同協会に加盟する新聞・通信各社の間では、社外の第三者によるチェック機関の設置など、各社独自の対応も相次いだ。一方、日本民間放送連盟の放送各局と日本放送協会は5年前に第三者機関の「放送と人権等権利に関する委員会機構」(BRO)を設け、人権救済の勧告や公表を自主的に行ってきた。  さらに、日本新聞協会、日本民間放送連盟、日本放送協会の3者は現在、連携して、事件や事故の際に見られる集団的過熱取材の弊害を防ぐための協議を進めている。  われわれは、今後も連携を一層強め、改めるべき点は自らの手で改善していく決意である。  人権擁護法案の国会審議に当たっては、以上を踏まえ、取材・報道活動が不当に規制されない、報道の自由に十分配慮した制度がつくられることを強く求める。

以上

この件に関する問い合わせ:民放連[番組部]