表彰番組・事績
2025年日本民間放送連盟賞
日本民間放送連盟賞は、質の高い番組がより多く制作・放送されることを促すとともに、CM制作や技術開発の質的向上と、放送による社会貢献活動等のより一層の発展を図ることを目的に、民放連が1953年に創設した賞です。
2025年日本民間放送連盟賞の入選作品・事績およびグランプリ候補番組はこちらからご覧いただけます。
部 門 |
種 目 |
放 送 局 |
番 組 名 |
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番 組 |
ラジオ報道 |
最優秀 |
中国放送 |
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優秀 |
山形放送 |
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文化放送 |
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エフエムラジオ新潟 |
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福井放送 |
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ラジオ大阪 |
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琉球放送 |
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ラジオ教養 |
最優秀 |
文化放送 |
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優秀 |
青森放送 |
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信越放送 |
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東海ラジオ放送 |
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朝日放送ラジオ |
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RSK山陽放送 |
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RKB毎日放送 |
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ラジオ |
最優秀 |
京都放送 |
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優秀 |
青森放送 |
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ニッポン放送 |
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山梨放送 |
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東海ラジオ放送 |
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南海放送 |
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ラジオ沖縄 |
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ラジオ生ワイド |
最優秀 |
九州朝日放送 |
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優秀 |
エフエム青森 |
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TBSラジオ |
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山梨放送 |
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東海ラジオ放送 |
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FM802 |
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広島エフエム放送 |
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テレビ報道 |
最優秀 |
CBCテレビ |
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優秀 |
山形放送 |
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フジテレビジョン |
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静岡放送 |
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朝日放送テレビ |
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広島テレビ放送 |
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鹿児島テレビ放送 |
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テレビ教養 |
最優秀 |
北海道テレビ放送 |
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優秀 |
テレビ東京 |
日曜ビッグバラエティ テレビ東京開局60周年特別企画 日本⇔南極35000km!南極観測船“しらせ”に乗せてもらいました! |
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静岡放送 |
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富山テレビ放送 |
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サンテレビジョン |
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中国放送 |
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鹿児島テレビ放送 |
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テレビ |
最優秀 |
朝日放送テレビ |
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優秀 |
山形放送 |
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テレビ東京 |
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静岡放送 |
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中京テレビ放送 |
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テレビ新広島 |
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RKB毎日放送 |
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テレビドラマ |
最優秀 |
関西テレビ放送 |
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優秀 |
TBSテレビ |
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日本テレビ放送網 |
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テレビ朝日 |
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WOWOW |
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テレビ大阪 |
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沖縄テレビ放送 |
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C M |
ラジオCM第1種 |
最優秀 |
静岡放送 |
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優秀 |
エフエム東京 |
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静岡放送 |
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北日本放送 |
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MBSラジオ |
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朝日放送ラジオ |
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朝日放送ラジオ |
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ラジオCM第2種 |
最優秀 |
文化放送 |
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優秀 |
秋田放送 |
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ニッポン放送 |
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ニッポン放送 |
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エフエム東京 |
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静岡エフエム放送 |
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朝日放送ラジオ |
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技 術 |
最優秀 |
日本テレビ放送網 |
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優秀 |
日本テレビ放送網 |
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テレビ朝日 |
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フジテレビジョン |
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中京テレビ放送 |
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毎日放送 |
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朝日放送テレビ |
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技術奨励賞 |
テレビ静岡 |
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特別表彰 |
青少年向け番組 |
最優秀 |
南海放送 |
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優秀 |
テレビ朝日 |
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信越放送 |
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長野放送 |
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読売テレビ放送 |
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放送と公共性 |
最優秀 |
東日本放送 |
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優秀 |
北海道放送 |
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青森朝日放送 |
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関西テレビ放送 |
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RKB毎日放送 |
部 門 |
種 目 |
放 送 局 / 番 組 名 |
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番 組 |
ラジオ報道 |
最優秀 |
[中国放送] |
優秀 |
[山形放送] |
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[文化放送] |
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[エフエムラジオ新潟] |
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[福井放送] |
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[ラジオ大阪] |
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[琉球放送] |
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ラジオ教養 |
最優秀 |
[文化放送] |
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優秀 |
[青森放送] |
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[信越放送] |
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[東海ラジオ放送] |
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[朝日放送ラジオ] |
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[RSK山陽放送] |
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[RKB毎日放送] |
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ラジオ |
最優秀 |
[京都放送] |
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優秀 |
[青森放送] |
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[ニッポン放送] |
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[山梨放送] |
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[東海ラジオ放送] |
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[南海放送] |
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[ラジオ沖縄] |
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ラジオ生ワイド |
最優秀 |
[九州朝日放送] |
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優秀 |
[エフエム青森] |
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[TBSラジオ] |
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[山梨放送] |
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[東海ラジオ放送] |
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[FM802] |
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[広島エフエム放送] |
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テレビ報道 |
最優秀 |
[CBCテレビ] |
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優秀 |
[山形放送] |
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[フジテレビジョン] |
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[静岡放送] |
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[朝日放送テレビ] |
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[広島テレビ放送] |
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[鹿児島テレビ放送] |
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テレビ教養 |
最優秀 |
[北海道テレビ放送] |
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優秀 |
[テレビ東京] 日曜ビッグバラエティ テレビ東京開局60周年特別企画 日本⇔南極35000km!南極観測船“しらせ”に乗せてもらいました! |
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[静岡放送] |
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[富山テレビ放送] |
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[サンテレビジョン] |
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[中国放送] |
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[鹿児島テレビ放送] |
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テレビ |
最優秀 |
[朝日放送テレビ] |
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優秀 |
[山形放送] |
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[テレビ東京] |
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[静岡放送] |
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[中京テレビ放送] |
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[テレビ新広島] |
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[RKB毎日放送] |
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テレビドラマ |
最優秀 |
[関西テレビ放送] |
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優秀 |
[TBSテレビ] |
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[日本テレビ放送網] |
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[テレビ朝日] |
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[WOWOW] |
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[テレビ大阪] |
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[沖縄テレビ放送] |
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C M |
ラジオCM第1種 |
最優秀 |
[静岡放送] |
優秀 |
[エフエム東京] |
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[静岡放送] |
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[北日本放送] |
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[MBSラジオ] |
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[朝日放送ラジオ] |
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[朝日放送ラジオ] |
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ラジオCM第2種 |
最優秀 |
[文化放送] |
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優秀 |
[秋田放送] |
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[ニッポン放送] |
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[ニッポン放送] |
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[エフエム東京] |
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[静岡エフエム放送] |
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[朝日放送ラジオ] |
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技 術 |
最優秀 |
[日本テレビ放送網] |
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優秀 |
[日本テレビ放送網] |
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[テレビ朝日] |
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[フジテレビジョン] |
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[中京テレビ放送] |
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[毎日放送] |
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[朝日放送テレビ] |
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技術奨励賞 |
[テレビ静岡] |
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特別表彰 |
青少年向け番組 |
最優秀 |
[南海放送] |
優秀 |
[テレビ朝日] |
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[信越放送] |
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[長野放送] |
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[読売テレビ放送] |
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放送と公共性 |
最優秀 |
[東日本放送] |
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優秀 |
[北海道放送] |
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[青森朝日放送] |
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[関西テレビ放送] |
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[RKB毎日放送] |
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番組部門
ラジオ報道
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優秀

農なき国の食なき民~時給10円、消える農民~
山形放送
取材・構成 三浦重行、古川真斗、ナレーション 青山友紀、音響効果 番匠祐司
稲作農家は20年後に今の60代以上が引退すると、現在の1割台まで激減が見込まれる。国は区画整理事業を展開するが、大規模化できない農民は去っている。山形県長井市の菅野芳秀さんは「たくさんの市民が農に関わる『国民皆農』こそが長続きする社会」と語る。
消費者がコメの生産者側に無責任であることを自覚させられる。成田闘争で出会い結婚、減反に反対して孤立。農業に限らない団塊世代の時代の証言者としても、菅野さんの魅力的なパーソナリティが伝わる秀作である。 -
優秀

文化放送報道スペシャル 「全生園の柊」
文化放送
プロデューサー 関根英生、出演 長野智子、ディレクター 相笠淳一、構成 桐木啓子
国立ハンセン病療養所「多磨全生園」の回復者3人の証言は「生きること」と「生きていること」を消し去られたかもしれない壮絶な差別を生んだ負の歴史。100年にわたり偏見を植え付け、真実を塗りつぶしたのは国家であり、私たち自身でもあると問いかける。
インタビュー手法、当事者の語りと弁護士の説明を巧みに配した構成、療養所を囲う柊を隔離の象徴としたタイトルと聴きやすさが、ラジオとして高い次元で融合している。当事者の高齢化が進む中で、その語りを音声メディアとして残す取り組みに共感を得た。 -
優秀

FM HEADLINE Today’s Pick Up ~拉致問題を考える~
エフエムラジオ新潟
プロデューサー 平尾亮人、プロデューサー・ディレクター・パーソナリティ 鎌田アレクシッチさやか、ディレクター・パーソナリティ 上村知世、酒井春奈
朝の情報番組内コーナーで実施した「拉致問題」を考える特集企画(全5回/2024年12月9日〜13日)。長年にわたり問題を追う地元新聞記者や支援に取り組む民間団体関係者、関心を寄せ「ダンス作品」として表現する学生たちなど異なる立場の声を取り上げている。
拉致問題の関心が低下する中、「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」に朝の情報番組内コーナーで5回連続して放送することはラジオの聴取習慣を踏まえた取り組みであるとともに、地元メディアの役割を果たそうとする姿勢を感じさせるとして評価された。 -
優秀

FBCラジオ報道特別番組 殺人犯の烙印は消せるのか~前川彰司さん38年の闘い~
福井放送
ディレクター 五十嵐康平、構成 日笠昭彦、稲木 聡、ナレーション 東海佳奈子
1986年に起きた福井市の女子中学生殺人事件で犯人とされた前川彰司さんは、一貫して無罪を訴え、服役後に2度の再審請求を行った。一度押された殺人犯の烙印は容易に消せない現実も受け止めながら、再審法の改正に向けて声を上げ続ける彼の日常に迫る。
検察側が供述の裏付けとして主張していたテレビの音楽番組と関連させる「音」を工夫した構成が秀でている。当時の状況を知る人物の証言を引き出すなど、捜査当局の組織的な不正を描くことで取材の積み重ねが分かるとして評価された。 -
優秀

明日に寄り添う~訪問介護の現在と未来~
ラジオ大阪
プロデューサー・ディレクター 佐田義和、出演者 山下純一、マッチョ赤阪(アルミカン)、編成担当 上野慶子
誰もがいつか世話になるかもしれない訪問介護。持続可能な制度として維持・発展させるため、利用する全盲で車いすのミュージシャン・山下純一と、資格を取得して訪問介護ヘルパーもしているお笑い芸人のマッチョ赤阪が当事者の視点で現状を学び、未来を探る。
笑いに溢れたトークで難しい問題をリスナーが自分事として理解できるラジオらしさが見事。大阪のタクシーから聞こえてきそうな空気感、ローカリティが素晴らしい。 -
優秀

RBCiラジオスペシャル 我が子を亡くすということ ~コザ高空手部主将自死問題~
琉球放送
取材・制作 下地麗子、制作 比嘉奈津子、ナレーション 宮城さつき
2021年1月、県立コザ高校2年の男子生徒が自ら命を絶った。第三者委員会は、自死に至った要因は部活動の顧問による「理不尽かつ強烈な叱責」と結論。安全であるはずの学校で、なぜ我が子は命を落としたのか。遺族は同様の事案に苦しむ全国の遺族と出会う。
少しずつ前に進んでいく遺族の様子は癒えることがない悲しみを感じさせる。教員の不誠実さだけでなく、解決には外部の目が必要という制度面への目配りが秀逸。 -
ラジオ教養
文化放送開局記念 昭和100年スペシャル「ドンとモーグリとライオンと ~やなせたかし 名作前夜」
文化放送
企画・ディレクター 豊澤佑衣、プロデューサー 奈良重宗、アドバイザー 鈴木敏夫、構成 山田睦美
アンパンマンの作者として知られる、やなせたかしが手がけた1960年代のラジオドラマ台本をもとに、名作誕生の“前夜”をひも解く。台本の朗読、当時を知る関係者の証言を通じ、作品に込められた正義や命の尊さなどのメッセージを次世代に伝える。
局に残る音源や台本を活用した再現はラジオ文化の継承につながり、「ラジオ放送開始100年」の節目としてもふさわしい。構成やナレーションも秀逸で、やなせの世界観を見事に体現しており、子どもに聴かせたい心に残る番組として高い評価を得た。 -
優秀

あなたと見た風景 ~目の見えない初江さんと時のうつろい~
青森放送
企画・構成・編集 山本鷹賀春、取材・ナレーション 夏目浩光、ナレーション 筋野裕子
現在まで47年にわたり放送されているラジオ番組『RAB耳の新聞』の元パーソナリティで、全盲の内田初江さんを追ったドキュメンタリーの第3弾。視覚障害を抱えながらも日々を前向きに生きる彼女の日常を通して、人生のうつろい、家族との絆を描く。
庭いじりや鳥の声、娘の成長記録と同時に亡き夫との関係や戦争の記憶も静かに語られ、温かさと切なさが交錯する。彼女の穏やかな日常を音と短歌をキーワードに丁寧に描くことで、見えない世界の感覚を想像させ、追体験しているような気持ちになる良作。 -
優秀
>SBCラジオスペシャル いじめの授業 副島淳と考える
信越放送
プロデューサー 丸山隆之、企画・制作アドバイザー 清沢康夫、ディレクター 中村哲郎、MC 副島 淳
長野県内のいじめの認知件数が過去最多となり、ネットやSNSでの新たな問題も起きている。自らもいじめを受けた経験のある副島淳を担任役に、中学校の生徒との授業形式で、いじめの現状や課題を伝えつつ、支援方法や悩む人へのメッセージを模索する。
現役中学生や専門家、リスナーなど多様な出演者の話によって、リアルな現実が浮き彫りとなる。副島が自身の経験を語ることでメッセージに深みが生まれている。 -
優秀

オールドルーキー
東海ラジオ放送
出演 源石和輝、ナレーション 佃 典彦、音響 長谷川聡、制作 岸田実也
ワイド番組のパーソナリティやニュースアナウンサーを務め、キャリア30年を超えるベテランの源石和輝アナウンサーが52歳10カ月でプロ野球の実況中継に初挑戦した。前例のないオールドルーキー誕生の舞台裏を追うとともに、スポーツアナウンサーを考察する。
スタジオアナからスポーツアナに転身する戸惑いや葛藤がリアルに描かれている。歴代アナウンサーの経験談を交え、見たものを瞬時に言葉にする実況の高度な技能と奥深さに驚かされる。再挑戦の大切さと素晴らしさ、ラジオ実況の価値を再確認できる秀逸な番組。 -
優秀

ダウン症で、幸せでした。~10年追いかけてわかった幸福の秘密
朝日放送ラジオ
プロデューサー 藤井武夫、ディレクター 石原正也
2014年放送の『ダウン症は不幸ですか?』の続編。10年前に比べ出生前診断の選択肢が広がり、「命の選別」が現実味を増す中、当時取材したダウン症のある子どもを育てる家族など3組のゲストの声と、専門家の意見を通じて「幸せとは何か」をともに考える。
ダウン症の当事者と家族の声を約10年にわたり丁寧に追い続け、時の流れによる変化を捉えた取材手法がすばらしい。当事者や家族の言葉を虚飾なく伝える意義は大きく、理解促進の第一歩となり、聴く人に人生の本質を問いかける秀作。 -
優秀

中四国ライブネット 岡山発 マモちゃんラジオ~みんなで守ろう黄色い道~
RSK山陽放送
プロデューサー 今井一郎、ディレクター 赤木 徹、アナウンサー 坂 俊介、前田 唯
岡山県発祥の点字ブロックと視覚障害者への理解や支援を呼びかけ、今年11年目に突入した毎週10分間の番組。今回は2時間の生放送で、発祥の地を示す石碑にまつわるエピソード、盲導犬との接し方、音による生活支援サービスなどを取り上げる。
丁寧な取材によって地域の取り組みを掘り起こす地方局ならではの力作。さまざまなサポートの取り組み、最新の商品・技術などをリスナーが興味・関心を持ちながら楽しんで学べる完成度の高い構成で、視覚障害者への理解促進につながる内容となっている。 -
優秀

障がい者のきょうだい~心の重荷をおろして~
RKB毎日放送
ナレーション 田中みずき、音効・編集 寺岡章人、プロデューサー 宮岡朋治、ディレクター 石川恵子
障がい者の兄弟姉妹が集う「きょうだい会」。リーダーの太田信介さんには自閉スペクトラム症で画家の弟、宏介さんがいる。2人の歩みを軸に、世間にはほとんど知られていない兄弟姉妹の実情、心の葛藤に迫るとともに、「集える場所」の大切さを伝える。
美談の裏側にある苦悩やわだかまりをリアルに描いている。見過ごされがちな「きょうだい」に焦点を当てることで、ヤングケアラーや結婚、親亡き後の状況などの課題を提起し、社会的に大きな意義を感じる番組として評価を得た。 -
ラジオエンターテインメント
岸野雄一の ~民謡でヨイショ!~
京都放送
制作・ディレクター 小林秀野、出演者 岸野雄一、中西レモン、佐藤千春
熊本県の民謡「おてもやん」を題材に歴史・地域性・リズムの変遷を探る。民謡は、歌い、聴き、踊り、伝えることで生き続ける文化であることをリアルとファンタジーを融合させた構成で進行し、古い歌ではなく、今ここに息づく文化であることを再発見する。
名もなき人たちがつくった曲が全国区のヒットソングになっていく過程を、現代の音楽や世相と絡めながら解説していくスタイルは、理解しやすく親しみがもてる。音楽番組の新しいフォーマットの発明であり、圧倒的に優れた番組として高い評価を得た。 -
優秀

RAB耳の新聞スペシャル 寄宿舎放送クラブ
青森放送
企画・構成 山本鷹賀春、ディレクター 齊藤 暢、制作進行 夏目浩光、制作アシスタント 是川茉耶
視覚障害者のパーソナリティが企画・取材・編集・出演までを担当し、47年間にわたって当事者の視点で主体的な発信を継続している番組の特別編。青森県立盲学校の創立100周年を機に、寄宿舎生活の思い出が語られる。
視覚障害者にとって音楽がどれほど大切か、ラジオだからこそ深く理解することができる秀作。地域でこうした番組を支えてきたことに対する放送局の公共性も評価された。 -
優秀

ニッポン放送開局70周年記念ラジオドラマ『マミーロード』
ニッポン放送
構成 ゴリ(ガレッジセール)、プロデューサー 瀬尾伊知郎、木之本尚輝、ディレクター 大村博史
ラジオ放送100周年・ニッポン放送開局70周年を記念して制作した大型ラジオドラマ。ガレッジセールのゴリが脚本を担当し、ユーモラスな掛け合いと、人物とのコント風の対話を軸として、ラストに向けて伏線が回収され、感動的なエンディングへと導く。
時間的な制約や費用対効果を求める今日のメディア状況と正面から向き合い、あえてラジオドラマに取り組み、丁寧に制作された意義は大きい。想像で楽しむ世界を再確認させられる力作である。 -
優秀

富士オデッセイ ~幻のロックフェスが見た夢~
山梨放送
プロデューサー・ディレクター 荻野弘樹、編集 大久保達朗、出演 堀内良二、木村英輝
1969〜70年に富士山麓で開催されるはずだった「富士オデッセイ」。日本初のロックフェスとして企画、世界的な26組の出演が予定されていたが、直前で中止となり、幻のフェスとして語り継がれる。計画の舞台裏、中止の理由、その後の影響を当事者が語る。
ノスタルジックな話に収まらずに、全体を通じて現代にも通じる何かに挑もうとするロック・ミュージシャンの気概が感じられる。日本のロックの変遷をオーラル・ヒストリーとしてリスナーに紹介することにも成功している。 -
優秀

魔法が解けるまで ~その日限りの鍵盤~
東海ラジオ放送
企画・制作 宮田勝司、技術 森 真二、ナレーション・インタビュー・プロデューサー 源石和輝、出演 鈴木 均
ピアノ調律師の鈴木均さん(78歳)は、演奏に最適な状態へと調整する希少なコンサートチューナー。温度や湿度の変化に対応するため、150種類以上の道具を駆使する。「ピアニストの魔法が解けないようにする」ことが仕事と語り、魔法の世界を体験させる。
調律前後のピアノの調べを集中して聴き比べられることは、聴覚に訴えるメディアだからこそ。全編を通してピアノのふくよかな音が心地よく、職人のあくなき改良精神と相まって爽やかな気持ちになり、新たな知識や物語を教えてくれるとして高く評価された。 -
優秀

ラジオドラマ「十円易者・村上桂山 ~二百万人を占った男~」
南海放送
脚本・監督 岩城一平、プロデューサー 松下和明、出演 2B、桝形浩人
昭和14年から51年までの38年間、愛媛県松山市の繁華街で「十円易者」として手相占いをしていた村上桂山。延べ200万人以上を占ったとされる。「ハイ、十円! 次の人!」という掛け声で、人々を未来へ導いた桂山の人生を史実とフィクションを交えて描く。
桂山が200万人それぞれに向き合い、その人の未来を照らす言葉をかけ続けた取り組みは、ラジオのあり方を暗示しているようでもある。日々、リスナーに語り掛けようとするラジオが、今だからこそ意識するべき原点を感じさせる番組として評価された。 -
優秀

それ行け!民謡酒場2024 ~仲秋の宴~
ラジオ沖縄
プロデューサー 知名定勝、制作 阿利貴子、パーソナリティ 山原麗華、スタジオゲスト チャンプ流ぅ芸能団
沖縄県民でも民謡酒場には行ったことがない人が多く、「敷居が高い」と感じられている。こうした現状を民謡酒場初体験のパーソナリティの視点から、親しみやすさと人情味を伝える。
沖縄民謡の良さを足元から見つめ直そうとする意図が番組全体から伝わってくる。エンターテインメントとして楽しめるだけでなく、地域とのつながりをあらためて見直す大きな契機にしたいという意気込みを感じさせて秀逸である。 -
ラジオ生ワイド
MANDAN
九州朝日放送
プロデューサー 米嵜竜司、ディレクター 古川大介、出演 きょんちゃん、 ハニー
火~金曜/17時55分~22時の放送。2024年12月6日の放送から。高級炊飯器で炊いた米は味が違うのかというオープニングトークを起点に、プロデューサーが家電量販店で10万円の炊飯器を購入、米を炊き、実食するまでを即興的に放送した。
「令和の米騒動」という社会情勢の中、高級炊飯器を軸に進行するライブ感がリスナーを引きつける。炊飯器の音を丁寧に拾うとともに、スタジオ内で展開される一つ一つの様子を具体的にイメージさせる出演者2人の描写力も称賛された。 -
優秀

ラジmoTT!
エフエム青森
アナウンサー 里村好美、ディレクター 伊藤和人、パーソナリティ d-iZe
月~金曜/16時50分(金曜15時)~18時55分の放送。2025年2月14日の放送から。津軽地方出身のパーソナリティが、令和に残したい「津軽弁・南部弁」をテーマにエピソードを募集。通じなかった発音や、ことわざのような表現で方言の奥深さや温もりを届けた。
採用する投稿の方向性を提示したことで、消えゆく方言を集め、それをリアルに伝えながらも、エピソードを含めてリスナーを楽しませた。言葉の意味が分からなくても音で楽しめるラジオの媒体特性に合った番組と称えられた。 -
優秀

土曜ワイドラジオTOKYO ナイツのちゃきちゃき大放送
TBSラジオ
司会 塙 宣之、土屋伸之、アシスタント 出水麻衣、中継リポーター 外山惠理
土曜/9時~12時45分の放送。2025年5月3日の放送から。放送500回を迎えたこの日は外山惠理アナウンサーが中継コーナーで前任のパーソナリティである故・永六輔の墓前に節目を報告。彼の孫を迎えて知られざるエピソードを語り合ったほか、ゲストコーナーではサンドウィッチマンを迎えて公開放送を実施した。
漫才に始まり、生中継、ニュース、メッセージと盛りだくさんの王道の生ワイド番組で、出演者の軽妙な会話のやりとりが醸し出す安定感は心地よい。 -
優秀

はみだし しゃべくりラジオ キックス
山梨放送
プロデューサー 依田 司、ディレクター 秋山幸江、パーソナリティ 山田ルイ53世(髭男爵)、森田絵美
月~金曜/13時~16時30分の放送。2024年9月27日の放送から。6年間のひきこもり経験がある山田ルイ53世が金曜パーソナリティを務めるこの日は、不登校にテーマを特化。医師や専門家、当事者の子どもたちが語り、理解を深め、対応策を考えた。
最後までテーマにしっかりと寄り添った山田の温かみのある進行が素晴らしい。行き届いた構成に制作者の不登校問題解決への情熱と意気込みも感じさせる。 -
優秀

Saturday Flavor Special 「東海」は誰のもの?
東海ラジオ放送
出演 市野瀬瞳、企画・構成 川合登志和、ディレクター 林 興弘、プロデューサー 源石和輝
土曜/10時~13時55分の放送。2025年5月3日の放送から。「東海」の定義、「東海」は誰のものか。名称の歴史、東海を冠する企業や団体の取材、リスナーの意識調査、ゆかりのあるアーティストの楽曲などを通して迫る。
当たり前に受け止めている言葉にあらためてフォーカスし、楽しいトークで深く掘り下げていく展開、考察は優れた企画・構成で感心させられる。第2弾、第3弾としての展開も期待される。 -
優秀

on-air with TACTY IN THE MORNING
FM802
DJ 大抜卓人、ディレクター 今井綾子、堀 愛子、プロデューサー 太田亜依
月~木曜/6時~11時の放送。2025年5月5日の放送から。この日は「THANK YOU リクエスト」がテーマ。DJの大抜卓人のトークも挟みながら、普段はなかなか言えない感謝の気持ちや、大切な人へのメッセージをリクエスト曲とともに紹介した。
リスナーとの距離も近く、各時間帯を魅力的な音楽で彩りながら、トークや生活情報を届ける帯番組ならではの積み重ねで日常に溶け込んでおり、秀逸である。MIXコーナーは“ミュージック・ステーション”の心意気も感じさせる。 -
優秀

Mash The Radio
広島エフエム放送
プロデューサー 屋形英貴、DJ・ディレクター(選曲・構成) 安広修平、ミキサー・音響効果・ディレクター補助 草田 智、AD 桑原麻衣
金曜/11時30分~12時55分、13時30分~14時55分の放送。2025年3月28日の放送から。広島県三次市出身のDJ安広修平とゲストに迎えたDA PUMPのダンサーYORIの同郷コンビが同市で公開生放送を実施。観覧客も巻き込み、同市の魅力を紹介した。
三次市に行ってみたくなる内容で、知られていない場所の紹介を兼ねた番組は地方の活性化に有意義。安広の会場リポートや観覧客の盛り上げ方にも好感が持てる。 -
テレビ報道
評価不能γ ワクチンの影
CBCテレビ
取材 大石邦彦、竹下友彩、編集 岩﨑泰三、企画・制作統括 有本 整
新型コロナワクチンはパンデミックの救いとなった一方で、重い副反応や死亡事例が相次いでいる。国はワクチンとの関連を評価不能「γ」と記号で分類し、重大な懸念はないという立場を続けている。接種後の体調不良が続く患者や医師の取り組み、国家賠償訴訟や国の対応など、4年にわたる取材と公的資料の情報からワクチンをめぐる動きを考える。
あまり報道されてこなかったコロナワクチンの負の側面を客観的視点から具体的かつ冷静に報道する手法が高く評価された。継続する取材にも期待される。 -
優秀

時給10円という現実~消えゆく農民~
山形放送
ディレクター 三浦重行、語り 余貴美子、撮影 斎藤雄己、プロデューサー 伊藤絵里
山形県長井市の75歳の農民、菅野芳秀さんの半生を通じて、農業政策や国の方針がいかに農業従事者を振り回してきたかを浮き彫りにする。国民の無関心が農家を時給10円の世界に置いているとして、農民の視点から問題提起し、小農、国民皆農の可能性を訴える。
米価高騰の背景にある米作農家の経営問題を分かりやすく伝える番組で、報道すべき重要な意味を持っており、深く考えさせられる力作である。 -
優秀

1995 ~地下鉄サリン事件30年 救命現場の声~
フジテレビジョン
企画・プロデュース 山﨑貴博、編成 安永英樹、森 政貴、チーフプロデューサー 山下高志
1995年3月20日に発生した地下鉄サリン事件を題材に、当日何が起きたのかをドキュメンタリードラマで表現した。当事者への取材や当時の映像、独自入手し初めて全容を公開することになった地下鉄の連絡無線の音声を交えて、当時の状況を伝えた。
事件について人々の記憶を喚起し、風化を食い止めるとともに、事件を知らない世代の人たちに分かりやすく伝える重要な役割を果たしている。スクープである無線の音声は記録としても貴重で、テレビの力を感じさせた。後日配信開始予定
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優秀

SBSスペシャル 無限の檻~袴田巖さんと再審~
静岡放送
取材 山口駿平、編集 大石勝博、撮影 渡邉佳昭、プロデューサー 増田哲也
2024年9月26日、袴田巖さんに対して静岡地裁は再審無罪判決を出した。逮捕から58年が経過していた。冤罪が疑われながら、それを正す機会はなかったのか。裁判の過程で、袴田巖さんは無罪だと思っていた3人の裁判官への取材を軸に、過去映像や当時の取り調べ音声、資料などから、日本の司法の問題点を浮かび上がらせる。
袴田事件を基本から説明し、なぜこのようなことが起きたかという過去の検証が今後の社会に与える影響は大きい。その意義を十分に伝える秀作と称えられた。配信期間:2026/2/1~2026/3/31(予定)
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優秀

ABCドキュメンタリースペシャル 見えない傷あと ~JR脱線事故20年~
朝日放送テレビ
ディレクター 西村美智子、大和菜々、阿部志緒里、編集 伴藤 優
2005年4月25日のJR福知山線の脱線事故で体と心に深い傷を負った人たちは、20年をどう生きてきたのか。生涯にわたり顔と全身に痛みを抱える女性や、凄惨な車内を目撃し生き残った者の役割を感じて、事故を伝える活動を行う男性らの言葉と人生を記録した。
被害者の心の葛藤や傷を説得力のある構成でしっかりと描いている。さまざまな被害者、遺族と長期にわたり関係を築き、取材を続ける地元メディアだからこそ作れる番組として評価された。 -
優秀

WATCH「テニアン」
広島テレビ放送
撮影・編集・ディレクター 樫原憲正、プロデューサー 川上陽子、編集 日野知行、ナレーション 木村和美
戦前は1万5,000人の日本人移民が暮らしたテニアン島はB29が原爆を搭載し広島、長崎に向かった島であり、民間人約7,000人が集団自決を強いられた島でもある。現地の高校生や生き残った当事者への取材を通して、再び基地化されようとする島の今を伝える。
筆舌に尽くしがたい体験を後世に伝える意義は大きく、戦争の悲惨さを強く訴えている。戦争と平和を伝え続けることに広島の放送局としてのメッセージを強く感じさせる秀作。配信期間は終了しました
(配信期間 : 2025/9/18~2025/12/31) -
優秀

警察官の告白~鹿児島県警情報漏洩事件を問う~
鹿児島テレビ放送
プロデューサー 四元良隆、ディレクター 前田慎伍、取材 坂口 輝、撮影 鈴木哉雄
鹿児島県警でノンキャリア最高ポストの生活安全部長を経験した本田尚志氏は、キャリアの野川明輝・本部長が県警職員の犯罪行為を隠蔽しようとしたことが許せず一部メディアに公益通報を行ったが、捜査情報漏洩の疑いで2024年5月に逮捕された。この事件に絡む別の情報漏洩事件で逮捕された元警察官は取材に応じ、県警に対する思いを告白した。
鹿児島県警で続く不祥事に正面から向き合い、問題意識を持って取材を積み重ねた報道と評価された。公益通報について考えるきっかけを社会に与える役割も大きい。 -
テレビ教養
HTBノンフィクション「生ききる ~俳優と妻の夜想曲~」
北海道テレビ放送
プロデューサー 後藤雄也、撮影 安達 真、滝本真実、構成・取材・撮影・ナレーション 沼田博光
北海道出身の俳優、劇作家で演出家の斎藤歩。40年にわたって舞台やテレビ、映画の世界で活躍し北海道演劇界をけん引し、若手の育成を期待されていた矢先、癌が見つかる。病状が進むなか、女優である妻は大きな舞台への出演が決まる。夫婦はそれぞれ重い決断を迫られる。
俳優斎藤歩の晩年の生き様を追った番組。病との闘い、演出する舞台への思い。大きな舞台の仕事が入り北海道を離れなくてはならなくなった、ともに病と闘ってきた妻の葛藤などを追ったカメラと構成は胸を打つ作品になっている。 -
優秀

日曜ビッグバラエティ テレビ東京開局60周年特別企画 日本⇔南極35000km!南極観測船“しらせ”に乗せてもらいました!
テレビ東京
チーフプロデューサー 越山 進、プロデューサー 水村由貴子、演出 加藤裕之、密着ディレクター 水野 潤
「巨大船に乗せてもらいました!」航海に長期密着するドキュメント番組シリーズ。今回は南極観測船“しらせ”に密着した。砕氷船“しらせ”の驚きの性能、海上自衛隊隊員の任務や船内生活を紹介。南極大陸は一体どんな所なのか。
南極観測船に搭乗して撮影された乗組員の仕事や生活の様子は大変興味深かった。砕氷船しらせが、前進後進を繰り返しながら氷を割り前に進んでいく様子は圧巻だった。 -
優秀

笑って生きる一生〜私が活きる場所〜
静岡放送
プロデューサー 柏木秀晃、取材 植田麻瑚、撮影 渡邉佳昭、編集 中村 潔
2021年にALS患者である清しお子さんが24時間体制で医療ケアを行う「ケアサポート志保」を立ちあげ運営している。自身も入居者として暮らし、患者の話を聞き施設の充実に努めている。入居する難病患者や家族から笑顔が増え思わぬ奇跡が生まれている。
難病患者でありながら病と向き合い、理想の医療施設を設立運営していく姿を丁寧に追っている。ご主人を亡くすも、それを乗り越え施設運営を続けている。今後も継続的に報じてほしいと思わせる作品である。 -
優秀

雲上の除雪隊~アルペンルートの春~
富山テレビ放送
プロデューサー 堀田能州、ディレクター 矢野美沙、撮影・構成・編集 小島崇義、撮影 村井一弘
富山が世界に誇る「立山黒部アルペンルート」。世界屈指の豪雪地帯のため冬季は閉鎖されている。4月中旬の営業に向け麓から室堂まで約30キロのバス道路を切り拓く“除雪隊”は、厳冬期の立山で50日間泊まり込み11名の作業員で除雪を行う。
春の訪れを告げる立山の雪の大壁「雪の大谷」のニュース映像は有名だ。その作業の裏側に密着した映像は興味深く、地元局ならではの着眼点が高く評価された。この番組の世界への発信が期待される。 -
優秀

証言1.17~被災局のあの日 そして未来へ~
サンテレビジョン
プロデューサー 小浜英博、藤岡勇貴、ディレクター 佐原弘海、編集 渡辺鴻太朗
30年前に阪神淡路大震災で被災したサンテレビは2年前から震災の教訓を若い世代に伝える取り組みを行っている。当時の記者やカメラマン、アナウンサーは何を考えどのように行動したのか、災害現場では葛藤や苦悩がなかったのか、若手記者たちがOBらに当時の体験談をじっくり聞いた。
震災に向き合い、後世に伝えるという地元局の責任感を感じさせる秀作。これからの災害報道にとって重要な道標となる記録番組。 -
優秀

ヒロシマの記録―“地上の地獄”は映像に遺された―
中国放送
ディレクター 寺岡 俊、ナレーション 小林康秀、編集 正路周子、撮影 高井哲郎
広島に原爆が投下されて2カ月後に撮影された記録フィルムがある。そのフィルムには破壊された都市や傷ついた人たち。そこに映る場所や人物を特定し、取材やインタビューを重ねて原爆の惨状や被爆者の声を伝える。
地元局の役割と責任を感じさせる意欲的な番組。記録フィルムに映った人や場所に焦点を当てた。どのような葛藤や困難があったのか。フィルムのオールカラー化が望まれる。 -
優秀

負ケテタマルカ!!
鹿児島テレビ放送
プロデューサー・ディレクター 四元良隆、ナレーター 段田安則、音楽 吉俣 良、撮影 西村智仁
当時わずか10歳の少年が絵画の全国コンテストでグランプリに輝いた。この少年は約170万人に1人の割合で発症する悪性の脳腫瘍に侵され、死と隣り合わせで生きていた。カメラは少年と両親の約20年間を記録した。
難病の少年を追う記録番組。息子を思う両親の気持ちが十分に伝わり、心を揺さぶられる。長期にわたる密着取材は、対象者との信頼関係が見て取れる良作である。 -
テレビバラエティ
ちょいバラ 濱田祐太郎のブラリモウドク
朝日放送テレビ
プロデューサー 森田純平、演出 児玉裕佳、出演者 濱田祐太郎、トキ(藤崎マーケット)
濱田祐太郎(盲目のピン芸人)が、関西の街を歩き、人々と交流しながら、独自の視点で街の魅力を再発見する。「モウドク(盲毒)」と呼ばれる濱田の鋭いツッコミや毒舌を活かした構成から、視聴者自身の「心の中のモウドク」に気づくきっかけとなる番組。
社会派ではなくバラエティとして、誰もがあたりまえに暮らせる社会のために学びのある番組。濱田祐太郎が毒舌芸人ならではの切り口で、障害者の人が日常で抱えている困難を明るく軽い感じで教える点が評価された。配信期間は終了しました
(配信期間:2025/9/18~2025/10/12) -
優秀

勝手にタイムスリップテレビ 昭和小僧3 今世紀最後の!?昭和100年直前SP
山形放送
プロデューサー 井上 治、ディレクター 齊藤 正、佐藤 毅、語り 橋本せつ
昭和は「分厚い中間層」が生まれ、全国的に同じ流行に熱狂できた幸福な時代だったが、その空気には排他性や差別性も潜んでおり、現代の多様性重視の価値観とは相容れない面もある。「昔はよかった」と声高に言いづらい今の空気を踏まえ、少し後ろめたさを持ちながら昭和を振り返る。
昭和の風俗流行を題材にしたアーカイブ映像をうまく使い、昭和のエネルギーとけなげさを伝えるとともに、新しさや珍しさも感じさせる秀作。 -
優秀

出没!アド街ック天国 祝!放送1500回 アド街の30年 BEST30
テレビ東京
企画・監修 菅原正豊、チーフプロデューサー 増田君儀、プロデューサー 森本泰介、演出 堀江昭子
30年間、約2万2,500時間に及ぶ取材映像から厳選した「ベスト30」を紹介。大行列の人気店や名物店主、懐かしのグルメも登場し、街の移り変わり、再開発のビフォー・アフター、消えたシンボルなどを振り返る。
単なる総集編に留まることなく、過去に取材した街や人を、もう一度訪ねるなどの丁寧な作りで制作者の番組への愛を感じさせると評価された。映像資産、貴重な文化財として後世に遺してもらいたいとの声があがった。 -
優秀

アナタは知らない・・・ギョーカイ知名度100%?さん
静岡放送
プロデューサー 柏木秀晃、企画・ディレクター 松木 翼、企画・演出 村松敬祐
視聴者の99%は知らないが、特定の業界内では絶対的な知名度を誇る人物に注目。「有名水族館の深海魚担当業界」「開園前の上野動物園に並ぶ常連さん業界」などの“知名度100%さん”を取材し、その活躍ぶりを紹介する。
普段見過ごしてしまいそうな人物にスポットを当てた着眼点がユニーク。「人に興味を持つ」というテレビマンとして一番大切な考え方を教えてくれるとして、今後も続けてほしいと評された。 -
優秀

ヒューマングルメンタリー オモウマい店
中京テレビ放送
プロデューサー 岩元佑樹、総合演出 加藤優一、竹内 翔
2022年8月に取材した石川県能登町の寿司店「津久司」。2024年元日の能登半島地震で店舗が被災し休業。その後も豪雨被害に見舞われ、復興への道のりは困難を極めた。番組は1年にわたり、寿司店の店主と息子の日常と能登の復興を記録し、おもてなしの輪の広がりを伝えている。 取材先の生活を邪魔せずに取材している配慮が感じられ、ニュースや報道からは伝わらない被災地の日常や人びとの暮らしぶりに言及されている点が評価された。
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優秀

TSS開局50周年記念特別番組「クイズ!正解はこども」
テレビ新広島
プロデューサー 中井健二、企画・構成・演出 槇原 靖、撮影 内海秀彦、ナレーション 服部 潤
広島の小学生360人に「正解のないクイズ」を出題し、彼らのユニークな回答を大人たちが実際に具現化。“熱々ラーメンを氷の箸で食べる”といった子どもの自由な発想力に着目し、驚き・笑い・感動を通じて未来への希望を感じさせる番組。
子どもたちの自由な発想を大人たちが尊重し、英知を結集して検証する姿勢が視聴者に強く響く。家族で見ることができる良質な番組として評価された。 -
優秀

ハカタの王様 福岡センバツしんどい通学路選手権2025
RKB毎日放送
ディレクター 中尾真徳、プロデューサー 鶴田直久、番組MC ゴリけん、中上真亜子
福岡県内の高校生への調査で、通学路への不満が多数判明し、特に北九州市では坂道が多く、徒歩通学が過酷との声が多かった。県内のどの高校の通学路がしんどいのか、スタッフが調査し、ランキングで伝えた。
高校生の日常に寄り添った企画自体が面白く、取材も丁寧で見ごたえがあった。地域に密着した内容でありながら、他の地域の人が見ても面白いコンテンツに仕上がっているとして好評を得た。 -
テレビドラマ
アンメット ある脳外科医の日記
関西テレビ放送
原作 子鹿ゆずる(原作)、大槻閑人(漫画)、脚本 篠﨑絵里子、演出 Yuki Saito、プロデュース 米田 孝
記憶障害の脳外科医・川内ミヤビは、過去2年間の記憶を失ったうえ、今日のことも明日には忘れてしまう。日記に綴って記憶を補い、看護助手として働いていた。しかし、彼女の前に現れた脳外科医・三瓶友治の強引な導きにより、再び医者の道を歩き始める。
俳優陣の抑えた誠実な演技は圧倒的なリアリティがある。それを際立たせる制作陣の真摯なものづくりによって、人が生きていくために何が必要かを、静かに、そして力強く訴えていたことが高く評価された。配信期間は終了しました
(配信期間 : 2025/9/18~2025/11/30) -
優秀

ライオンの隠れ家
TBSテレビ
プロデュース 松本友香、佐藤敦司、脚本 徳尾浩司、一戸慶乃、演出 坪井敏雄
自閉スペクトラム症の弟・小森美路人と二人暮らしの兄・洸人のもとに「ライオン」と名乗る男の子が現れ、平穏な生活が大きく変わっていく。ライオンの正体や小森家との関係性が徐々に明らかになり、家族愛や兄弟愛、隠された秘密が絡み合う。
日常を細やかに描くホームドラマと、先が読めないスリリングな展開とのバランスが絶妙。疑似家族ものでもサスペンスでもない、新たなジャンルに踏み出そうとする姿勢が称賛された。配信期間は終了しました
(配信期間 : 2025/10/24~2025/11/24) -
優秀

ホットスポット
日本テレビ放送網
演出 水野 格、プロデューサー 小田玲奈、小田井雄介、野田健太、脚本 バカリズム
富士山麓のとある町。ホテルで働く遠藤清美はある日、職場の上司である高橋孝介に、自分は宇宙人であると打ち明けられる。能力が周囲にバレないよう庇いつつ、仕事や私生活のちょっとした事件を解決してもらう地元系エイリアン・ヒューマン・コメディー。
日常的な空気感で異常な設定を描く、ほかとは一線を画す作品。バカリズムの脚本力でオリジナリティのある世界を構成し、それを映像化した演出や美術、撮影も見事だと評価された。後日配信開始予定
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優秀

テレビ朝日開局65周年記念ドラマプレミアム 終りに見た街
テレビ朝日
原作 山田太一、エグゼクティブプロデューサー 内山聖子、脚本 宮藤官九郎、監督 片山 修、主演 大泉 洋
脚本家の一家がある日突然、太平洋戦争中の1944年6月にタイムスリップ。令和を生きる家族は戦時下をどう生き抜くのか。戦争体験者として次世代に伝えることをテーマに執筆された山田太一の原作を約20年ぶり3度目のドラマ化。脚本は宮藤官九郎が務めた。
世界情勢が不穏な今、私たち自身がどのように決断し、子どもたちに何を語るのか、本気で考えさせられる。この作品のリメイクを続ける姿勢は素晴らしく、今後の継続にも期待が寄せられた。 -
優秀

連続ドラマW 災
WOWOW
チーフプロデューサー 西 憲彦、プロデューサー 日枝広道、脚本・監督 関友太郎、平瀬謙太朗、主演 香川照之
視聴者だけが、ある「男」の存在に気づき、登場人物たちは気づいていないという構造で恐怖を描いた、前例のないサスペンスドラマ。毎話異なる街と人物で物語が展開し、必ず男が潜んでおり殺人が起こる。香川照之が1人8役の怪演。
静かな不穏さと練られた映像のトーン、驚きや意外性で引っ張る構成で、隅々まで意識の行き届いた完成度の高い作品。毎話登場する男が同一人物なのかそうでないのか、正体が分からないからこその不気味さに引き込まれる。配信期間は終了しました
(配信期間 : 2025/10/1~2025/11/28) -
優秀

それでも俺は、妻としたい
テレビ大阪
脚本・監督 足立 紳、プロデュース 佐藤 現、岡本宏毅、プロデューサー 山本博紀、久保和明
売れない脚本家の夫・柳田豪太は、あの手この手で妻・チカとセックスしようと奮闘するが、チカは拒絶し、豪太をとことん罵倒する。それでも諦めずにチカのご機嫌取りに奔走するが、裏目に出てしまう。そんな夫婦の攻防や、仕事、子育てなどをリアルに描く。
原作を手掛けた足立紳自らが脚本・監督を務め、さらには撮影に自宅を提供したという。自分の恥ずかしい部分をさらけ出す姿勢や、夫婦関係をここまでリアルに描きながらエンターテインメントとして成立させた点が評価された。配信期間は終了しました
(配信期間 : 2025/9/19~2025/12/31) -
優秀

沖縄テレビ放送開局65周年特別番組「おきなわテレビはじまりものがたり」
沖縄テレビ放送
プロデューサー 本橋亜希子、監督兼アシスタントプロデューサー 又吉慶伍、脚本 照屋年之、主演 池間夏海、美術 牧野 剛
沖縄がアメリカ統治下にあった1959年に沖縄初のテレビ局として開局。放送免許取得や、地元の社長たちが出演する番組『沖縄名士劇』など、当時を知るテレビマンから聞いた史実をもとに、ゴリ(ガレッジセール)こと照屋年之の脚本でコメディタッチに描く。
同局がどのような歴史を歩んだのか。独自の放送文化を貴重なアーカイブ映像を交えて伝え、当時の人々の熱量をシンプルに見せる作り方が評価された。 -
CM部門
※各作品のタイトルは、「広告主名(非商業スポットは省略) 商品名/作品名(秒数)」の形で掲載
ラジオCM第1種(20秒以内)
最優秀笹田学園デザインテクノロジー専門学校 企業CM/「野球」 篇(20秒)
静岡放送
ディレクター 小川けいこ(フリー)、プロデューサー 菊池 勝、ナレーション 松下晴輝、杉原 徹(フリー)
球場に試合終了のサイレンが響き、惜しくも敗退した高校球児の泣き声が聞こえる。彼らは球場の砂を集めているかと思いきや、その砂でアンコールワットを作るという意外な展開に。「アンコールワット」という言葉1つで複雑な建造物を想像させる技巧が優れている。このシナリオを映像で表現するのは手間がかかるが、音声だけのメディアだからこそ聴き手の想像力を刺激する。高校球児がクリエイティブを目指すドラマ性もあり、創作意欲があれば、誰しもクリエイターになれると思わせる点も高く評価された。

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優秀
聖教新聞社 企業CM/どんぐり(20秒)
エフエム東京
プロデューサー 中村由美、プランナー 野田芳希(DNP大日本印刷)、コピー・演出 佐藤延夫(トビラ)、録音技術 越川博雅(サウンズネクスト)
娘がぽつりと「どんぐり拾った」と言って帰宅し、母はその些細な一言から「学校でなんかあった?」と優しく問いかける。どんぐりを拾う=しょんぼり下を向いて帰ってきた、と娘の心情を察したのだ。この短いやり取りから、母娘の関係性や積み重ねてきた時間が感じられる。言葉にできない想いが伝わる様子が丁寧に描かれており、「言葉と、生きていく」という企業メッセージが効果的に表現されている。
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優秀
南食品 企業CM/「しりとり」 篇(20秒)
静岡放送
ディレクター 小川けいこ(フリー)、プロデューサー 菊池 勝、ナレーション 水野涼子、にむらあつと(フリー)
母と娘がしりとりをする中で、母が「かつおのタタキ」と答える。続けて娘は「木の実」と戻すが、母はさらに「南食品のかつおのタタキ」と答える。娘から言葉の重複を指摘されるも、母は味の違いを得意げに主張する。商品の美味しさと違いを、伝統的な言葉遊びを用いて表現した。「かつおのタタキ」の繰り返しをユーモアと商品訴求で両立させており、完成度の高い作品。
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優秀
日本海ガス ガス衣類乾燥機 乾太くん/乾太くん 雨の日 篇(20秒)
北日本放送
コピーライター 中平真之祐(一般応募)、プロデューサー 柴田明夫、ディレクター 佐伯和歌子(KNB*E)、録音・編集 本田将人(サウンドブック)
親子が乾きたてのふわふわなタオルを畳みながら会話をしている。そこに、ナレーションが「自然と晴れの日を想像しませんでしたか」と問いかけ、背景に雨音が流れる。雨の日の親子の会話だったと明かすことで、「いつでも晴れの日の仕上がり」になる自社商品の優位性をアピール。Q&Aからの訴求というスマートな構成や展開の見事な裏切りが、聴き手の想像を巧みに操っており、音だけで世界を描く表現力が光る。
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優秀
大阪ガス ツナガルde警報器 スマぴこ/スマぴこ「フラレる」 篇(20秒)
MBSラジオ
出演 松本麻衣子(毎日放送)、福士幹朗(オフィスキイワード)、クリエイティブディレクター 原田真由(博報堂)、ディレクター 細川雅由
女性が「今日フラれるって分かってたから」と、借りていた傘を男性に返し、男性は「え?フッてないよ?」と否定する。次の瞬間雨が降り出し、男性が「降ってきたわ」とつぶやく。雨予報も知らせる自社商品の特徴を、男女の別れ話風の会話劇で描いている。「ふられる」という言葉に恋愛的な意味を重ねた導入から、“雨が降る”という物理的な意味への転換が巧みで、言葉の二重性を活かした構成が印象に残る。
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優秀
カクヤス 企業CM/「飲み方の味方」 篇(20秒)
朝日放送ラジオ
プロデューサー 野本友恵、アシスタントプロデューサー 村上正道(フリーランス)、プランナー・コピー・ディレクター・キャスティング 森田一成(ビッグフェイス)、音楽・キャスティング 東 竜太(ビッグフェイス)
インタビューを受ける女性。外ではあまりお酒を飲まず、気軽に落ち着いて飲みたいため、お酒を飲むなら「家だけです、家のみ」と答える。そこでナレーションが「家飲み、派のあなたに」と入り、コロナ禍で増えた家飲み文化の需要に応える企業姿勢を示している。“家のみ”と“家飲み”をかけた言葉遊びが鮮やかで、作品内容だけでなく、作品のタイトル名もダジャレでパッケージされており、遊び心の高い作品。
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優秀
中央軒 企業CM/「Chuoken を Aishiteru」 篇(20秒)
朝日放送ラジオ
プロデューサー 野本友恵、アシスタントプロデューサー 村上正道(フリーランス)、プランナー・コピー・ディレクター・キャスティング 森田一成(ビッグフェイス)、音楽・キャスティング 東 竜太(ビッグフェイス)
CAが乗客に機内食を運んでいる。ある男性のもとにCAが訪れ、「Champon or Saraudon?」と尋ねる。男性は「Beef or Chicken」ではないかと聞き返すも、CAは自信満々にちゃんぽんと皿うどんの二択を再度迫り、男性はどちらにするべきか迷う。聴き手の悩ましい気持ちをくすぐるCM。主食系の麺料理を機内で提供するという非現実的な設定もまた面白い。
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ラジオCM第2種(21秒以上)
最優秀自社媒体PRスポット/広告のホンネ 篇(40秒)
文化放送
プロデューサー・ディレクター・コピーライター 南 理子、プランナー 岡崎 歩、ミキサー 永田紗姫(TOS)、ナレーター 水谷加奈
健康食品や旅行、美容医療などの広告の宣伝文句に対し、「個人の感想です」「条件あり」「保険適用外」といった注釈を矢継ぎ早にナレーションで添える。文字では小さく表示される「広告のホンネ」でも、「ラジオなら、よく見える」と謳い、音声広告の信頼性や優位性をアピール。広告業界への皮肉をユーモアとともに織り交ぜ、「オトナのホンネ」というキャッチコピーが似合う文化放送のポジションを鮮やかに示した。音声で伝えるラジオならではの特性を巧みに活かした秀逸な作品である。

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優秀
自社媒体PRスポット/日本語翻訳講座秋田弁 篇 けがにだばけぐなるがらけね(75秒)
秋田放送
ディレクター 石川 岳、アナウンサー 関向良子、柴田光太郎、田村 修
独特な言い回しやアクセントで知られる秋田弁を翻訳風に展開。「眠りなさい」は「ねれ」、「眠らなければいけない」は「ねねね」といった標準語との対比を通じて、秋田弁の難しさを表現する。「秋田知るには専用ツールが必要だ」と締めくくり、県内の情報を伝える自社アプリのダウンロードを促す。方言の奥深さと面白さが伝わり、地元愛にあふれた作品。早口で噛まずに話しきるアナウンサーの力量は圧巻で、聴覚的に楽しめる。
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優秀
公共キャンペーン・スポット/ラジオ・チャリティ・ミュージックソン「夜の海」 篇(90秒)
ニッポン放送
プロデューサー 西尾佳奈子、プランナー・コピーライター 新井奈生(電通)、ディレクター 小林亜実香(ミックスゾーン)、ナレーター 上柳昌彦(ミックスゾーン)
目の不自由な男性が語る「夜の街は、夜の海に似てるんだよね」という言葉の意味を描く。夜になると目印となる音が街から消えてしまい、その恐怖を「夜の海」と表現する男性にとっては、音の出る信号機はまさに「灯台」。背景に流れていた街のガヤを止めたり、信号機の音を加えたりする演出が、聴き手の聴覚に訴えかける。上柳昌彦アナウンサーの自然な語りがCMという枠を超えた親しみを生み、リスナーの心に染みわたる。
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優秀
公共キャンペーン・スポット/特殊詐欺撲滅「二人組詐欺」 篇(100秒)
ニッポン放送
プロデューサー 西尾佳奈子、プランナー・コピーライター 福宿桃香(電通)、ディレクター 酒井美希子(ミックスゾーン)、ナレーター 新行市佳
息子を装った犯人と、遺失物管理センターの職員を名乗る犯人の二人が連携し、被害者の個人情報を聞き出す劇場型詐欺の手口を紹介した作品。2022年に発生した実際の特殊詐欺の音声を使用している。聴取者への注意喚起に加え、犯罪者に対しても「この手口は全国に知れ渡りましたよ」と警告し、「私たち市民は、情報という武器を持っている」との力強いメッセージを発信している。生々しい音声が臨場感を生み、聴き手を引き込んでしまう。公共広告として高い実効性を持つ見事な作品。
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優秀
自社媒体PRスポット/そこにいること(65秒)
エフエム東京
プロデューサー 山口景子、ディレクター 中村由美、コピーライター 三島邦彦(フリー)、出演 津田健次郎
「きこえますか。そこにいますか」と優しく呼びかけるナレーションから始まる。人の声は孤独を癒すものであると語るとともに、ラジオは「見えないけれどそばにいる」メディアであると静かに訴える。津田健次郎さんの深みのあるナレーションと古澤巌さんの演奏する音楽が、心に染み入るような安心感と情緒を演出し、孤独に寄り添うラジオの存在をしんみりと感じさせる。
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優秀
公共キャンペーン・スポット/防災、始めませんか?(100秒)
静岡エフエム放送
ナレーション 鈴木愛実、コピー・プロデューサー・ディレクター・編集 原 壮俊
「ドライバー防災訓練」と銘打ち、運転中の大地震を想定して3つの防災行動に関する問いかけを行う。回答を通じて適切な行動や避難方法を提示するが、最後の問いでは「答えは…自分で調べてみませんか?」と促す。回答までのカウントダウンに緊張感があり、聴き手は回答を思い出せず、自然と調べる行動に導かれてしまう。日常生活で薄れがちな防災意識への気づきを与える、巧みな構成が評価された。
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優秀
中央軒 長崎皿うどん/「Give me ギミック」 篇(120秒)
朝日放送ラジオ
プロデューサー 野本友恵、アシスタントプロデューサー 村上正道(フリーランス)、プランナー・コピー・ディレクター・キャスティング 森田一成(ビッグフェイス)、音楽・キャスティング 東 竜太(ビッグフェイス)
「皿うどんをサラウンドにしたい」というユニークな発想のもと、出演者らが「皿うどん」と連呼しながら、バイノーラル録音のマイクの周りをグルグルと回っている。収録現場の楽しそうな雰囲気に惹かれたナレーターも、最後はマイクの周囲を回りながら中央軒の親しみやすさを伝えている。ステレオ環境だと実際に周りを回っているように聴こえる演出は、収録現場の様子を想像させ、つい笑顔がこぼれる。
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技術部門
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優秀

特殊カメラを用いたゴルフ打球軌跡リアルタイム描画システムの開発
日本テレビ放送網
研究・開発担当者 鳥谷周太朗、鈴鹿聖之介、海野修哉、篠田貴之
価格と精度のトレードオフとなっている既存システムの課題を解決するため、明るさの変化を検出する特殊カメラに着目し、従来の方式と組み合わせることで、ゴルフの打球軌跡を高精度にリアルタイム描画する、安価なシステムを社内で開発した。
これにより、さまざまな中継場面でより高度な軌跡描画が可能となり、演出の幅を広げるとともに、テレビ制作技術の高度化に貢献した。 -
優秀

AIを用いた放送用ヒューマンキーヤーの開発
テレビ朝日
研究・開発担当者 加藤 喬、河邉裕大、近藤 昇
AIを用いてカメラ映像から人物のシルエットを抽出して信号出力することを実現し、クロマキーやLEDなどの背景を用いなくても、人物の後ろにCGがあるようなXR表現が可能となる新しいバーチャルプロダクション手法を開発・実用化した。
これにより、通常のスタジオセットや中継先などさまざまなロケーションにおいて新たな空間演出が可能となり、テレビ制作技術の高度化に貢献した。 -
優秀

現行テレビ放送を対象とした放送ターゲット広告技術(ISDB版TA)と偽広告対策技術の開発
フジテレビジョン
研究・開発担当者 伊藤正史
現行の放送設備に追加・改修することなく、地上波テレビ放送でターゲット広告を提供できる国際規格と整合させた技術、さらに来歴情報の応用により動画広告の広告主や考査団体を表示し、その真正性を暗号技術で担保できる偽広告対策技術を開発した。
これにより、現行地上波放送の高度化とテレビ広告価値の向上に対する新たな選択肢と可能性を示し、放送技術の高度化に貢献した。 -
優秀

多機能送り返しシステム「MRET」の開発
中京テレビ放送
研究・開発担当者 前田英人
映像・音声送り返し、インカム、タリーを統合したWEBアプリをAI活用により内製し、テレビ番組中継の本線以外に関わる機材を削減することで、少人数での中継制作が可能となるシステムを開発・実用化した。
これにより、制作費用の低廉化と機動力向上を両立させ、中継による魅力ある番組制作と業務負担の軽減を実現し、テレビ制作技術の効率化に貢献した。 -
優秀

現場の“思いつき”を内製化 生放送中にクラウドから瞬時に映像活用 クラウドリプレイシステム
毎日放送
研究・開発担当者 松本卓紘、木戸勇太
クラウド上に保存した大量の過去素材の中から、必要な映像を検索してダウンロードするだけで、放送機器から番組に素材を送出できるシステムを開発した。
これにより、スポーツ中継のオンエア中に、試合展開に合わせた過去素材を即時に活用することが可能になり、演出の幅が広がるとともに、事前の素材準備作業の負担軽減にもつながり、テレビ制作技術の高度化と効率化に貢献した。 -
優秀

クラウドライブプロダクションプラットフォームの開発
朝日放送テレビ
研究・開発担当者 荒木 優、山下真由、宮川 陸、小西剛生
映像コンテンツを効率的に制作し、多様なプラットフォームで発信するニーズに応えるため、内製により、映像やテロップの制御など多様な機能を備えたクラウドライブプロダクションプラットフォームを開発・実用化した。
これにより、直感的なWebアプリ操作で高品質なライブコンテンツ制作が可能になり、配信等の放送関連業務の効率化と民放制作コンテンツへの接触促進に貢献した。 -
技術奨励賞

AWSを活用したマスター運行支援システムの自社開発
テレビ静岡
研究・開発担当者 渡辺博之
マスターの運行状況を社外から確認・サポートできるリアルタイム配信システムを開発し、緊急時の放送運行業務の安全信頼性向上と業務負担の軽減に貢献した。
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特別表彰部門
青少年向け番組
タコガール‼~わたしの中のもなか~
南海放送
プロデューサー 荻山雄一、ディレクター・ナレーター 青木美奈実、撮影 橘 幸平
日本で唯一の水族館部がある愛媛県立長浜高校。校舎の中に水族館があり、高校生が育てた水の生き物たちを定期的に一般公開してきたが、開館から25年が経ち、老朽化が進んだことから、移転することに。番組は、タコが好きで同校に越境入学した“なっつん”と、彼女がお気に入りのマダコ“もなか”をはじめとする生き物たちの引っ越しに密着した。無事に終えたと思ったところ、想像していなかった事件が発生し、なっつんともなかは突然、別れの時を迎えてしまう。
タコへの探究心を軸に、小さな命と向き合う高校生の姿が印象的。水族館部の活動や仲間との交流を通じて、人間的に成長していく過程にも着目し、「好き」を原動力に進路を切り拓く姿勢を爽やかに描いていることが高く評価された。長浜の風景の美しさや、彼女の将来が楽しみになる構成も賞賛された。配信期間は終了しました
(配信期間 : 2025/9/28~2025/12/31) -
優秀

題名のない音楽会 60周年記念企画 山田和樹が育む未来オーケストラの練習会
テレビ朝日
プロデューサー・総合演出 鬼久保美帆、プロデューサー 福田真砂美、チーフディレクター 三澤隆之、ディレクター 本山 崇
2024年に放送60周年を迎えた長寿番組の記念シリーズ企画として、世界の第一線で活躍する指揮者である山田和樹さんが18歳以下の若者と結成した“未来オーケストラ”の練習会を特集。次々と課題を与えられた子どもたちが戸惑いながらも挑戦し、殻を破っていく様子を描いた。
テクニックだけに頼らず、自由に楽しく演奏することや、音楽を届ける気持ちを重視した彼の指導は創造性や個性を見事に引き出していき、子どもたちが成長する過程には見ごたえがある。音楽に限らず、学校教育に広く通ずる学びも描かれているとして評価された。 -
優秀

SBCスペシャル 本田先生のこころ診察室~発達障害のこどもたち~
信越放送
ディレクター 宮川伊都子、カメラマン 丸山清寿、ナレーター 宮入千洋、プロデューサー 手塚孝典
信州大学医学部附属病院で発達障害を専門とする本田秀夫医師の診察室に密着。診察に訪れる子どもたちとその家族の悩みや日常を描きながら、社会や教育現場に残る偏見や課題を浮き彫りにし、発達障害への理解や支援のあり方を問いかける。子どもたちに向き合う彼の姿を通じて浮かび上がってくるのは、障害の特性に応じた支援のあり方、そして「ふつう」に縛られない視点の重要性である。
子どもたちの家族の苦悩、教育現場の誤解やいじめの問題にも触れながら、共生社会の実現に向けた気づきを促すとして評価された。また、彼の言葉は、障害の有無にかかわらず、青少年に心の安らぎを与えるとも称された。 -
優秀

NBSフォーカス信州 太一の光~全盲ストライカーの見つめる世界~
長野放送
ディレクター 東澤鈴美、カメラマン 吉川勝義、ナレーター 毛織華澄、プロデューサー 宮本利之
4歳で視力を失った平林太一さんがブラインドサッカーの練習に励み、日本代表としてパラリンピックに出場するまでの10年間を追った。学校生活や仲間との交流を通じて成長していく彼が、夢を追いながら共生社会の実現を目指そうとする姿を描いている。
彼の成長を長期にわたる密着取材で丹念に描いたことで、ローカル局だからこそできる番組の厚みが感じられるとして評価された。彼だけでなく、家族や友人の支え、そして学校など周囲の環境が共生社会に向けて変わっていく模様にも焦点を当てており、青少年に社会のあり方や人との関わり方を考えるきっかけを与えると称された。 -
優秀

グッと!地球便
読売テレビ放送
ディレクター ヨシダマリ、演出 中地浩之、プロデューサー 加藤 崇、リサーチ 鎌塚百美
アフリカ大陸の北西、北大西洋に浮かぶ島国・カーボベルデ共和国で、ヒップホップダンサーとして奮闘する北尚果さん。番組は、異国の地でダンスを通じて自身のルーツと向き合いながら障害者支援にも取り組む彼女に、淡路島で暮らす母・実佐誉さんの想いを届ける。
誰ひとり日本人が暮らしていないアフリカの島国に単身で渡り、ダンスに打ち込む姿からは、たくましさと前向きなエネルギーを感じられる。異国の地での挑戦と、家族との絆を描くことで、青少年の視野を広げ、自由な生き方を伝えていると評価された。また、尚果さんだけでなく、実佐誉さんの魅力も伝わる制作・演出を評価する声があった。配信期間は終了しました
(配信期間:2025/9/18~2025/10/16) -
放送と公共性
旧優生保護法 強制不妊手術をめぐる一連の報道
東日本放送
実施責任者 藤井尚弘、髙橋直希
東日本放送は、28年にわたり旧優生保護法問題を取材。法成立に至る経緯とその裏にある差別・偏見を浮き彫りにし、国の責任を追及している。被害者が奪われた人生を取り戻すために闘う姿を記録するとともに、その歳月の重みと理不尽さを伝えることで、旧優生保護法がもたらした罪への認識を深めている。
同社への1本の電話から、声なき声を拾い上げ、全国初提訴につなげた功績は大きい。地道に取材を継続し、報道の力で社会を前に進めたことが、メディアの公共的役割を真に果たした取り組みとして高く評価された。 -
優秀

アイヌ差別に関する一連の報道
北海道放送
実施責任者 中原達也
北海道放送は、近年、アイヌ文化への関心が高まる一方、差別やヘイトが未だに起きることに問題意識を持ち、その背景にマジョリティである和人がこうした問題を他人事に捉えているのではないかとして、継続的に取材を重ねてきた。
差別問題に真正面から向き合うことで、差別を生みだす社会的構造を可視化した意義は大きい。ヘイトスピーチに対する盾となる取り組みであるとともに、アイヌ文化を奪ってきた経緯を掘り下げた厚みのある報道が評価された。 -
優秀

シリーズ「還暦で歩む医師の道」
青森朝日放送
実施責任者 中嶌修平
青森朝日放送は、何歳になっても夢や目標、人生を諦めないでほしいとの思いのもと、60歳で医師免許を取得した医師を2017年より継続取材。前例に捉われない生き方を紹介することで、誰にでも新たな人生を切り開くチャンスがあることを伝えている。
地域医療が、住民の健康だけでなく、孤立を防ぎ、患者の生きる支えになっていることを示すとともに、医師の人生を通じ、“人生の選択肢は一つではない”“何度でもチャレンジできる”という未来への可能性を示唆する強いメッセージをもった報道が評価された。 -
優秀

冤罪を生む刑事司法の壁に挑む検証報道
関西テレビ放送
実施責任者 上田大輔、赤穂雄大、菊谷雅美
関西テレビ放送は、警察情報に依拠した逮捕報道に時間と労力を注ぐ一方、その後の裁判を大きく取り上げることが少ない現状に疑問を抱き、冤罪を生む構造や刑事裁判の実態に迫る取材に尽力している。
法律の専門家である記者が志を同じくする2人の記者と協同し、警察や司法の壁を突き崩し、課題を明らかにした意義は大きい。テレビ報道の新しい価値を強く感じさせるとともに、日本におけるジャーナリズムの在り方への挑戦ともいえる取り組みが評価された。 -
優秀

BC級戦犯に関わる報道
RKB毎日放送
実施責任者 大村由紀子
RKB毎日放送は、A級戦犯について多くの研究資料が残される一方、現場の兵士や軍属らも罪に問われたBC級戦犯の研究が限られていることに着目。BC級戦犯の事案を丁寧に検証・取材し、「戦争の惨禍」を明らかにする取材に取り組んでいる。
BC級戦犯に関する問題を、個人の責任に矮小化せず、国家による加害の歴史として捉えた着眼点には深い意義がある。戦争が遠い存在になりつつある日本において、次の世代にリアリティをもって戦争被害を伝える新たな切り口による報道が評価された。


















審査講評 / 最優秀受賞のことば

消えゆく声・ヒロシマを継ぐこと
中国放送
プロデューサー・演出 森下朋之、ナレーター・制作 宮﨑夏音、取材 角 賢直、ナレーター 田口麻衣
平均年齢85.58歳。ヒロシマから被爆者がいなくなる時がそこまで来ている。継承は容易ではない。家族伝承者1期生・細川洋さんと2023年11月に亡くなった父・浩史さんのインタビューを軸に、覚悟が必要な制作者の心境の変化も交えて継承の在り方を考える。
広島の制作者として自身が避けてきた課題に正面から向き合い、「家族伝承者」という制度の困難さを葛藤や迷いとともに伝えることで、一人語りによって最後まで聞き届けられる工夫があったとして高い評価を得た。
配信中
配信期間 : 2025/9/18~2026/3/31