一般社団法人 日本民間放送連盟

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会長会見

広瀬会長会見

【日 時】 平成20年1月17日(木) 午後2時15分~3時
【場 所】 民放連 会議室

1.今年の民放連の課題と取り組みについて

  • 記者:今年の民放連の課題と取り組みについて。
  • 広瀬会長:今年の第1の課題は、デジタル受信機の世帯普及率を高めていくことである。当初の目標では、現時点で全国5,000万世帯のうちの2,000万世帯、約40%に普及させることになっている。来月には結果が明らかになる。それを夏の北京オリンピックの時点で2,400万世帯、率で48%、年末に60%まで持っていくのが目標である。1年で20%伸ばすというのはそう簡単なことではない。いかに達成させるかが大変大きなテーマだ。課題の2つめは、昨年に引き続き、放送倫理の問題である。BPOの「放送倫理検証委員会」の活動に対して、視聴者や放送以外の媒体の皆さんからは「厳しさが足りない」との意見もあるように聞いているが、寄せられた苦情について放送局に対するBPOの対応は大変厳しいものがあり、指摘にも説得力がある。放送事業者としては、放送界全体への監視・監督をお任せする大変良い制度ができたと感じている。こうした活動を定着させるためには新聞を含むメディアの“善導”が大きなファクターになるので、皆さんにもよろしくお願いしたい。3つ目の課題は、デジタル時代の放送を取り巻く環境整備に関してである。区域外再送信問題、認定持株会社制度の導入など放送法改正関連の制度整備、新たな情報通信法をめぐる議論への対応などである。
  • 記者:BPO「放送倫理検証委員会」の「見解」に対する放送局側の対応ぶりについて。
  • 広瀬会長:「対応に欠けるところがある」「いや、そうではない」と色々意見がある。先ほど放送倫理に触れたのも、世界に例のない放送倫理検証委員会の活動を定着させていくことが今年のテーマであるという意味である。
  • 記者:放送業界として、放送倫理に関してこの一年で何か変わったか。
  • 広瀬会長:番組と真正面から向き合うことが大事であることを皆が認識しているし、緊張感は高まってきている。その意味で、昨年は貴重な体験をした1年であったと思う。
  • 記者:関西テレビ放送の再入会について。
  • 広瀬会長:番組問題の再発防止は機能・規律面の整備だけで成しえるものではない。民放連への再入会に関していえば、関西テレビ放送の取り組みを周りの皆さんがどのように評価しておられるのかが大きな要素になる。一度、関西の放送局の方々のお話を聞いてみようと思う。

 

2.その他

  • 記者:北京オリンピックへの対応について。
  • 広瀬会長:北京オリンピックの中継種目については、現在、詳細を確認・調整中であり、近く公表できるものと思う。オリンピックに関しては、北京後の大会の放送権交渉の問題もある。NHKの新体制がスタートしたところで、NHKとも対応を相談したい。
  • 記者:福地・NHK次期会長の就任について。
  • 広瀬会長:大変優れた経営者でいらっしゃることは以前から存じあげている。NHKの経営はこれまでの営利企業の経営とは全く異なるものであると思うが、何を基準にNHKの経営・番組作りを進めていかれるのかを注目している。民放は過去に、NHKの肥大化や商業化を事あるごとに指摘してきた。新会長には、NHKのあるべき姿をNHK内部でもよくご議論いただいたうえで、民放とNHK全体で日本の放送文化を支え発展させる良い方法を、共に考えていきたい。
以 上