一般社団法人 日本民間放送連盟

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会長会見

広瀬会長会見

【日 時】 平成20年5月22日(木) 午後3時30分~4時
【場 所】 グランドプリンスホテル赤坂 別館5階「ロイヤルホール」

1.地上デジタル放送の進捗状況について

  • 記者:総務省の「浸透度調査」の結果と今後の取り組みについて
  • 広瀬会長:発表された数字を見ると、地デジ受信機の世帯普及率が当初の予定どおり順調に伸びて43.7%となった。2011年のアナログ停波に自信の持てる数字である。受信支援のために、総務省の「テレビ受信者支援センター」の設置準備が進んでいる。国会で審議中の電波法改正案が成立し(注1)、電波利用料の使途が正式に決まれば、国の施策もいろいろ出てくると思うし、われわれの側からも具体的に要望していきたい。在京キイ局ではこの5月から、各局がそれぞれ強化月間を決めて独自のPR展開を始めた。5月はフジテレビが担当で(注2)、情報番組、クイズ番組、スポーツ中継、ニュースなど、それぞれのなかで、地デジの話がうまく取りあげられている。総務省の相談センターへの問い合わせが倍増していると聞く。番組によるPRの成果であろうと推察される。
     
    (注1) 5月23日に成立
    (注2) 今後の担当/6月・東京放送、8月・日本テレビ放送網、9月・テレビ朝日、21年2月・テレビ東京)

 

2.NHK・BSの保有チャンネル数のあり方について

  • 記者:総務省「検討会」の最終報告書案について。
  • 広瀬会長:私は、NHKのチャンネル数の多さを以前から指摘してきた。マスメディア集中排除原則に規律される民放と比べて、NHKの規模がずば抜けて大きいことと、チャンネル数が多くなると組織が大きくなり、組織が大きくなると、さらにチャンネル数を増やそうとする「悪循環」が起こること、がその理由である。NHKは2011年以降、ハイビジョン放送を2チャンネルとしたい考えと聞いている。2チャンネルに減らすのは当然であり、(現在のBS1、BS2は標準画質だが)画質の優れたハイビジョンのよさを出せるようにしなければいけない。

 

3.光市母子殺害事件報道に対するBPO意見について

  • 記者:光市母子殺害事件報道に対するBPO意見について。
  • 広瀬会長:今回のBPO・放送倫理検証委員会の意見は、時宜を得た極めて良識の高い意見と受け止めている。BPOの意見であればこそ、放送事業者は素直に指摘を聞くことができ、BPOの効用が示されたケースであると思う。委員の方々も、33本の番組を視聴し全体の傾向を捉えての方が、個別の番組に対してよりも意見が述べ易い面があったのではないか。放送事業者も、裁判員制度のスタートを前に、裁判報道のあり方を検証し、さまざまなケースを想定して議論を深めているが、これからも指摘を素直に聞き、一つ一つの事例にぶつかりながら考えていく必要があると思う。

 

4.オリンピック大会の放送対応について

  • 記者:オリンピック大会の放送対応について。
  • 広瀬会長:北京大会に関しては、野球の予選の組み合わせが決まったので、放送枠を固めて速やかに発表したい。2010年、12年大会の放送権料に関しては、かなりの時間をかけて粘り強く交渉してきた結果である。尋ねられれば、放送権料は「高い」としか言いようが無い。

 

5.「ダビング10」の運用開始の見通しについて

  • 記者:「ダビング10」の運用開始の見通しについて。
  • 広瀬会長:早期に実施できることが望まれる。総務省、文化庁の場で、放送局と権利者の皆さんが大幅に譲歩したことは、国民、視聴者の皆さんに十分理解されていると思う。権利者の皆さんを失望させることだけは無いように、協議がソフトランディングすることを願っている。
以 上