一般社団法人 日本民間放送連盟

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会長会見

広瀬会長会見

【日 時】 平成23年9月15日(木) 午後2時30分~3時20分
【場 所】 民放連 地下ホール

東海テレビ放送の番組問題について

  • 記者:本日、東海テレビ放送に対して文書で厳重注意をするにいたった経緯は。
  • 広瀬会長:ようやく地デジ化が一段落して、デジタル対応のために多額の支出をお願いした視聴者の皆さんに、デジタルの良い番組を放送していこうと思いを新たにした矢先にこの問題が起きた。前回(8/11)の第1回緊急対策委員会では、とくに被災地の皆さんの神経を逆なでしたことは看過できないという意見が多かった。しかし、その後の検証番組や検証報告書では経営責任にも触れているし、「危機管理機能が脆弱で、安全に生放送を行う体制になかった」との自己検証までしており、そこまで反省し、再生に取り組む決意があるのであれば、会員活動の制限などの処分までは必要はないだろう、ということで、幹事会(9/7)で「文書による厳重注意」という方針を固め、本日の2回目の緊急対策委員会で全員一致で正式に決定し、浅野社長に直接、文書を手渡した上で、理事会に報告し了承された。(報道発表参照)
  • 記者:今回の問題について会員社の受け止め方はどうか。
  • 広瀬会長:東海テレビ放送のような実績のある放送局で起きた問題ということで、各社も驚いたことと思う。23秒間も対応できなかったことについては、いくらなんでもひどすぎるということで、どこでも起こりうる問題とは受け止められなかったようだ。
  • 記者:日本民間放送連盟賞の内定を辞退したことをどう受け止めているか。
  • 広瀬会長:辞退の申し出は当然のことと思う。民放連内では、長時間を費やして審査いただいた選考委員の皆さんに申し訳ないという意見はあった。作品の評価と今回の問題は別だとのお考えの委員もおられたと思うが、最終決定の責任は民放連が負うことになる。極めて自然な申し出であり、受け入れることも相応しい対応ということで辞退を了とした。
  • 福田専務理事:選考委員には『月刊民放』に講評をお願いしているが、審査結果は審査結果として失礼にならないようにしたい。
  • 広瀬会長:時期的に「該当なし」とせざるを得ないと判断したが、良い作品を制作したことは事実であり、辞退ということを明示して受賞作品の欄外に記載した。

 

NHKのインターネット同時配信について

  • 記者:民放連はNHKが受信料財源でネット同時配信を行うことに反対しているがその理由は。
  • 広瀬会長:放送局がネットを活用する動きは広がっていくだろう。NHKの場合、ネットで同時配信を行うに当たっては有料化するなどの手立てが必要であり、負担のあり方を考えなければいけない。その際、地上波の受信料を回すということにはならないはずだ。全国あまねくネット環境が整っているわけではないのに、全国の契約者から集めた受信料をつぎ込むことは許されないのではないか。
  • 記者:NHKの適正規模についてどう考えるか。
  • 広瀬会長:NHKの衛星放送についても別法人化すべきと考えたことがあった。よりスケールの大きいネットについても別法人で実施するということも考えられるが、法改正までしてNHKがネットで同時配信をする必要がそもそもあるのか。守備範囲はあくまで放送なのではないか。NHKは全国波なのに対して、民放は県域免許が原則である。二元体制を維持するのであればNHKの適正規模については抑制的に考えるべきではないか。

 

暴力団排除条例への対応について

  • 記者:東京都の暴力団排除条例が施行されることへの対応はどうか。
  • 広瀬会長:民放連にも警察庁から、10月1日施行を前に説明があった。キー局は上場していることもあり、反社会的勢力の排除についてきちんとした定めがあるが、今後は、タレントと契約するときに、背後にそうした組織が関わっていないかどうかを担当者が点検していくべきだと思う。制作現場が配慮できるようにする必要があるので、検討を進めているところだ。