一般社団法人 日本民間放送連盟

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ラジオCM素材取り扱い要領Q&A

「ラジオCM素材取り扱い要領」(2005年改訂版)
Q & A
(※2005年10月17日現在)
 
 

(1)6mmテープに関する規定が併記されていますが、引き続き6mmテープを使い続けても構わないということですか?

6mmテープの国内生産がすでに終了している現状では、MOディスクへの早期移行が不可欠ですので、原則としてMOディスクでの搬入をお願いします。
民放連では、関係団体と協議のうえ、2003年3月に、MOディスクを新たなCM搬入用メディアと位置づけております。ただし、CM現場では6mmテープの在庫を当面使用するケースも想定されるため、6mmテープに関する規定も併記しています。

(2)NAB技術規準(音声ファイルによる番組交換暫定規準)では記録メディアを規定せず、MOディスクを「推奨」するに止まっていますが、CMについては6mmテープの代替メディアをなぜMOディスクのみに限定するのですか?

記録メディアを統一しなければ、CM現場での作業が煩雑になり、放送事故につながるおそれがあります。VHSやD2などの映像系メディアによる搬入も、もちろんお受けすることはできません。

(3)素材明細表を紙面で添付するとありますが、必ず添付しなければいけないのですか?

6mmテープの場合は箱の帯書き等で代用しているケースが多く見られますが、MOディスクについては、同様の見やすい形で記載できない場合があります。その場合は別途、素材明細表を必ず紙面で添付してください。

(4)紙面を添付する方法として、「暫定ルール」ではゴムバンドで巻きつけるよう規定されていましたが、実際はどのように運用すればよいのでしょうか。

特に規定はしませんが、MOディスク(本体および外箱)と紙面が、素材搬入の際に別々になってしまわないようにしてください。MOディスクと紙面が一緒に入れられるように、従来の6mmテープの外箱を利用するなどの方法もあります。また、梱包材で外箱を包むなど、破損防止の措置をお願いします。

(5)オンラインによる送稿が主流になる見通しはありますか?一定期間を過ぎれば、MOディスクを使用する必要がなくなるのですか?

情報通信環境の高度化に伴い、オンライン送稿の可能性も否定はできませんが、ウィルスの侵入や情報の秘匿性を考慮した場合、現時点では安全性が担保されているとは言えません。したがって、多数のCM関係者によるネットワーク構築は慎重を期する必要があります。現段階では、将来的に全てのCMがオンライン送稿になるというよりも、記録メディアとしてMOディスクが使われ続けることを想定しています。
なお、インターネットメール等により、音声ファイルを添付ファイルとして送受信することは、信頼性や確実性が担保できませんので、行わないでください。

(6)1枚のMOディスクに複数の音声ファイルを収録することができますが、最大どの程度まで収録してよいのですか?また、収録の際、特に注意すべき点はありますか?

容量の上では、20秒CMなら、640MBのMOディスクに約100本を収録できます。ただし、日常の運用状況に鑑み、実際には20本~30本を上限の目安としてください(1つの音声ファイルには1つの本編のみ)。また、搬入されるMOディスクには、必要な音声ファイルのみを入れることとし、適宜ウィルスチェックをお願いします。
ファイル名については、冒頭に数字を付しても、意図した順番どおりに表示されない場合がありますのでご注意ください。また、半角カナ、特殊記号、漢字などの文字を使用すると、再生機によっては安定動作が保証されませんので、当面は使用しないでください。
再生機の機種によっては、フォルダに収録されたファイルをMOディスク挿入時に自動認識しないものや、フォルダの階層をたどっていくことが困難なものがあります。場合により、再生機が“ファイルが存在しない”と誤認したり、MOディスク内に同一ファイル名が存在してしまう状態にもなりかねませんので、音声ファイルは全てルートディレクトリ(最上層にあるファイル保管場所)に収録し、その他のフォルダ等には収録しないでください。

(7)MOディスクのフォーマットについて、特にどのような点に注意すればよいのですか?

余分なデータを書き込んでしまった場合や、MOディスクを再使用する場合は、実機もしくはPC上でフォーマットする必要があります(スーパーフロッピー形式での完全フォーマットが望ましい)が、現在、一部の機種についてFAT32ファイルシステムで不具合のでる可能性があります。
Windows環境では、標準のフォーマット指示がFAT32ファイルシステムとなっている場合があり、その場合はFAT16ファイルシステムでフォーマットするように指定する必要があります。Macintosh環境でも同様に、FAT16ファイルシステムでフォーマットを行ってください。
なお、再生機の機種によっては、簡易フォーマットではメーカー間の互換性が損なわれる場合がありますので、注意が必要です。

(8)なぜ、128MB、540MB、2.3GBのMOディスクの使用が制限されているのですか?

上記のMOディスクを使用した場合、再生機の機種によっては再生自体および安定動作が保証されませんので、使用を避けてください。

(9)「BWF-J」とはどういうものですか?また、「BWF-J」のCM拡張仕様版には、どのような機能があるのですか?

IBM/MicrosoftがPC用の標準音声フォーマットとして策定したWAVEフォーマットに、放送局の運用管理上必要な情報を記録できるよう、EBU(ヨーロッパ放送連合)が国際標準BWF(Broadcast Wave Format)を策定しました。これをもとに、2000年5月に社団法人日本ポストプロダクション協会(JPPA)が、2チャンネル・ディスクレコーダーの標準音声ファイルフォーマットとして日本仕様に拡張したものがBWF-Jです。キューシートやアナウンス原稿などをCSVファイルやPDFファイルの形で音声ファイルの中に埋め込んだり、現行の6mmテープレコーダーと同様に、キュー・ストップ/スタートや、APS(番組自動制御装置)からの制御が可能となります。
CM拡張仕様版では、その「BWF-J」をもとにし、ラジオCM固有の情報を付加できる仕様になっています。従来紙面によって添付していたCMの情報(素材名称・素材秒数・素材記号等)を音声ファイル内に記述することができ、コンピュータ上で管理することにより、今までより効率的で正確な運用が可能となります。もちろん、BWF-Jが基礎となっていますので、原稿ファイルの添付はもちろんのこと、連絡表を添付することも可能となっています。
(※BWF-Jの運用規定については、JPPAホームページをご参照ください。)

(10)CMの音声ファイルの構成(規正用信号→クレジット→本編)が、NAB技術規準で示す構成(クレジット→規正用信号→プログラム)と異なっていますが、なぜですか?また、音声ファイルにレベル規正用信号を挿入する必要はありますか?

6mmテープに複数のCMを入れる場合、冒頭の(CMタイトルにあたる)クレジット、規正用信号に続いて、本編クレジット+本編(の繰り返し)という組み合わせで、使用日の早いものから順に入れていた経緯があります。この運用にならい、MOディスクに収録する音声ファイルの構成も、CMにおいては、冒頭の規正用信号に続いて、クレジット+本編という組み合わせにしてください(1つの音声ファイルには1つの本編のみ)。
また、6mmテープの運用と整合性を保つため、レベル規正用信号は規定の位置に必ず挿入してください。レベル規正用信号のみを別ファイルで作成・収録しないでください。

(11)「CM情報記述用ソフトウェア等」による情報の記入ができない場合は、その情報を紙面にして添付するということですが、連絡表や素材明細表に加えて、別途紙面を添付しなければならないのですか?その他、関係書類の紙面添付が不要になるのは、どのような場合ですか?

従来は6mmテープの箱の帯書き等で代用していた情報ですので、CM情報の読み書きができる専用ソフトウェアや実機で情報記入ができず、かつMOディスク本体もしくは外箱にも記載できなければ、別途紙面により添付してください。
また、関係書類は紙面による搬入を原則としています。ただし、(1)CM内容原稿をPDFファイルで添付した場合、(2)CM情報記述用ソフトウェア等により必要事項を全て記入した場合――については、それぞれ(1)CM内容原稿、(2)素材明細表――の紙面添付が実質的に不要となりますが、当面は事前に対応可能かどうか各局へ確認をとってください。

(12)CM拡張仕様版に書き込むことができる「CMコード」とは、どのようなものですか?

テレビで運用している10桁CMコードと同様、ラジオCMについても、業界共通のルールに基づく素材固有のコード付番に関して、関係者間で検討が進められているところです。放送事故防止や放送確認書の正確な発行につながるものとして期待されます。

(13)MOディスク本体や外箱に記載する「識別番号」について、付番ルールなどはありますか?

特にルールはありませんが、MOディスク本体と外箱が別々の場所に置かれた際、結び付けの手がかりとなるものですので、固有の番号を必ず記入してください。