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遠藤会長年頭あいさつ
一般社団法人 日本民間放送連盟
会 長 遠 藤 龍之介
2023年の新春を迎えるに当たり、謹んでお慶びを申しあげます。
放送を取り巻く事業環境の変化はスピード感を増しており、私たちは今年もさまざまな変化への対応が求められる年になると思います。数年先のビジネスモデルですら簡単に描けない時代ですが、受け身の姿勢でいては乗り越えられません。豊かな社会を作っていくために私たちができることを、積極的に打ち出していく気概を持ちたいと思います。
私は昨年6月に民放連会長に就任した際、「民間放送の価値を最大限に高め、社会に伝える施策」を掲げました。放送のコンペティターが増えていることは事実ですが、明るく楽しい話題や取材に基づく正確な情報を、多くの人々に一斉かつ平等に届けることができる放送の役割は、依然として社会に欠かせないものです。私たちが地域や経済、人々の生活に貢献できることをしっかりとお示ししたい。こうした考えのもと、数多くの施策の具体化に向け、民放連で力を合わせて取り組んでいます。
放送の価値の源泉は、これまで培ってきた高い信頼性にあると私は考えます。視聴者・リスナーに信頼される放送を堅持していくために、昨年5月に民放連 放送基準の大改正を決定しました。今年4月の施行に向け、会員社はもちろんステークホルダーの皆様との共有が進んでいます。インターネット上でさまざまな情報が溢れ、媒体も多様化する中、放送がお届けするコンテンツは番組・CMとも、意図的に誤った情報や誰かを傷つける言葉を発することなく、安心して接していただけるものと自負しています。一つの番組やCMには、「正確な情報を届けたい」「安心して楽しんでもらいたい」という放送に携わる多くの人の願いや信念、工夫が込められています。民放連 放送基準は、放送に寄せられた信頼を裏切ることなく、未来に紡いでいけるよう、近年の価値観の多様化や人権の問題にも即したものとしました。高い倫理観と使命感、そして何よりも自信を持ち、今後も日々の放送活動に取り組んで参ります。
今年の干支は癸卯(みずのとう)です。干支が意味するとおり、人々の生活や経済社会活動がこれまでの数年間から大きく跳躍する年になることを願っています。多くの希望や期待が芽吹く一年となり、私たちの放送を通じて地域や社会に明るい話題を届けることができれば幸いです。
皆様にとりまして大きな飛躍の年となることを祈念いたします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。