一般社団法人 日本民間放送連盟

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トピックス

遠藤会長年頭あいさつ

 

一般社団法人 日本民間放送連盟

会 長  遠 藤  龍之介

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 

  新型コロナウイルスが5類に移行してから初めて迎える年末年始です。さまざまな団らんの時間や、外出の機会を持たれた方も多いのではないでしょうか。「今年はこういう年にしたい」「新しいことにチャレンジしたい」と、新春の新しい空気の中で、一年の決意や希望を思い描いている方もおられるでしょう。民間放送は皆様の新たな一年が、明るく活気に満ちた年となるために、放送活動や事業活動を通じて、また、安心・安全な広告媒体として貢献して参ります。

 

 放送の事業環境の変化は、加速度を増しています。変化の時代の中で変わらずに放送に課せられた責務を果たしていくためには、私たち自身が新しいことにチャレンジし、変化に対応する術を身につけなくてはなりません。各社はこれまでも、従来の放送に加え、デジタル分野をはじめとする幅広いフィールドでの事業を進めてきました。個社の事業として進めているものから、民間放送が一枚岩となって取り組まなければならないものなど多岐にわたりますが、少しずつ曙光が見えてきたと思います。これまで積み上げてきたことに自信を持ち、放送に関わるすべての方々と知恵を出し合い、視聴者・リスナーをはじめステークホルダーの皆様との対話を重ねながら、放送史の年表に新たな一年を紡ぎたいと考えます。

 

 昨年は私たちの生活やビジネスに生成AI技術が浸透しつつあることを実感する一年でした。これまでにないアイデアや業務効率の改善が期待される一方で、さまざまなリスクも指摘されています。誰もが簡単に動画や音声コンテンツを作り出すことのできる時代には、これまで以上に信頼性が求められます。民間放送は取材・報道はもちろん、エンターテインメントを含め、あらゆる分野で“伝えること”“表現すること”に、責任を持つプロフェッショナルであり続けます。知識や技術だけでなく、放送の歴史の中で培ってきた高い倫理と使命感を持ち合わせ、社会から信頼される存在であり続けたいと考えます。

 

 今年は夏にパリオリンピック・パラリンピックが開催されます。大型イベントはもちろん、日々のコンテンツ作りの中でも、人々にテレビの前に集まってもらい、ラジオを楽しんでもらう努力と工夫を続けて参ります。

 

 今年の干支の辰(龍)は、十二支の中で唯一の想像上の生物です。龍のように大きく、勢いのあることを成し遂げられるよう、大胆な想像力をもって進んでいきましょう。皆様にとって充実した年となり、放送界にとっても明るい年になることを祈念します。

 

 今年もよろしくお願いいたします。