TOKYO DRAMA AWARD
2010
東京ドラマアウォード 2010

連続ドラマ部門

グランプリ

JIN - 仁 -

大学病院に勤務する脳外科医・南方仁(大沢たかお)には、同じ病院に勤務する同僚であり婚約者の友永未来(中谷美紀)がいた。しかし彼女は仁自らの手術によって昏睡状態に陥ってしまっていた。
ある日、当直をしていた仁の下に身元不明の患者が運ばれ、緊急手術を行うことに。難しい手術ではなかったが、その患者の脳の中に胎児の形をした腫瘍を発見する。その腫瘍を取り除こうとした仁に襲い掛かる激しい頭痛―。手術は無事に終わったが、あろうことかその患者が医療セット一式と、あの胎児の形の腫瘍を持ち出して病室から逃げ出してしまう。何とかその患者を見つけた仁は、もみ合いになり階段から転げ落ちてしまい、そのまま意識を失ってしまう。
目が覚めた仁の目の前に広がる見たこともない景色。歩き回っていると、ちょんまげ姿の男たちが斬り合いをしており、仁は巻き込まれてしまう。何とか危機を脱するも、助けてもらった橘恭太郎(小出恵介)が仁をかばった際に頭を斬られ、瀕死の状態に。状況が掴めない仁だったが恭太郎を救うため、緊急手術をすることを決意する。患者が持ち出そうとした医療セット一式と、あり合わせの道具でなんとか手術を行い、無事に成功させる。恭太郎の家には、母親の橘栄(麻生祐未)と妹の橘咲(綾瀬はるか)が一緒に住んでおり、栄は得体の知れない仁に対して不信感を持っていたが、咲は見たこともない医術で兄を救った仁に興味を抱く。
こうして橘家に居候することになった仁は、自分が江戸時代にタイムスリップしてしまったことを確信する。何とか現代に戻ろうとするものの、その手段もわからず呆然としていた仁の目の前には、病気に苦しみ、死をむかえようとしている患者がいた。彼らを放っておくことができず、満足な医療器具もない中、孤独と闘いながら自分の医術を信じ必死に人々を助け出していく仁。そしてその姿に共鳴し、惜しみない協力をする江戸の人々-仁の手伝いをはじめる咲、仁の神懸りな医術を学ぼうとする緒方洪庵(武田鉄矢)、そして歴史上の大人物である勝海舟(小日向文世)や坂本龍馬(内野聖陽)。
そして愛する未来の祖先かもしれない花魁・野風(中谷美紀・2役)との衝撃の出会いののちに、写真に写っている未来の姿が日に日に薄くなっていくのを見つけ、仁は自分の医療行為によって歴史を変えてしまっているのでは、という恐ろしさを感じるように。 「歴史を変えることは、果たして許されるのだろうか?」
そんな迷いを抱えながらも、仁は江戸の人々の病気と立ち向かうのだが―。

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製作著作
TBSテレビ
放送期間・話数
2009年10月11日~12月20日全11話
プロデューサー
石丸彰彦
津留正明
演出
平川雄一朗
山室大輔
川嶋龍太郎
脚本
森下佳子
キャスト
南方仁:大沢たかお
友永未来・野風(2役):中谷美紀
橘 咲:綾瀬はるか
橘恭太郎:小出恵介
佐分利祐輔:桐谷健太
山田純庵:田口浩正
緒方洪庵:武田鉄矢(特別出演)
橘 栄:麻生祐未
勝海舟:小日向文世
坂本龍馬:内野聖陽

優秀賞

Mother

人間関係の希薄化や家庭崩壊、失業や将来不安など、若者たちにとって現代は、生きる目的と希望を見出すのが難しい時代と言えます。特に「女性」は多様化する社会の中で、その役割や生き方そのものが大きく変わってきました。しかし、どんなに世の中の制度や価値観が変化しようとも、「女性」には揺ぎなきダイナミズムがあります。それは命を宿し、命を育むという偉大なる天命とも言うべき本能です。
 このドラマの主人公は、恋愛にも社会にも、そして自分自身の人生にさえ興味がもてずまま人生を30半ばまで過ごしてしまった女性です。そんな彼女が小学校教員という立場でありながら、教え子の少女が親による虐待を受けているをことを知り、自分でも理解できない衝動にかられ、その子の母親になるべく誘拐してしまう、そんなところからこの物語は始まります。そしてその逃亡生活の中で自分を見つめ直し、自身で生き方を探し求めていきます。
ドラマの中枢に据えるキーワードは「母性」。主人公はそれまで見向きもしなかった自らの奥底にある「母性」を発見し、時に戸惑い、時に翻弄され、そして心の寄る辺とし、女性として、人間として成長していく姿が描かれていきます。物語を通し、女性たちが女の生き方や幸せについて自ら考え、女性として生まれてきたことに自信と誇りを持ち、前向きに明るく生きていこうと、そんな気持ちを起こさせるドラマを目指すものです。

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製作著作
日本テレビ
制作協力
ケイファクトリー
放送期間・話数
2010年4月14日~6月23日
全11話
チーフプロデューサー
田中芳樹(日本テレビ)
プロデューサー
次屋尚(日本テレビ)
千葉行利(ケイファクトリー)
演出
水田伸生(日本テレビ)
長沼誠(日本テレビ)
脚本
坂元裕二
キャスト
松雪泰子
山本耕史
酒井若菜
倉科カナ
芦田愛菜(子役)
尾野真千子
川村陽介
市川実和子
高畑淳子
田中裕子 ほか
同窓会~ラブ・アゲイン症候群

30年ぶりに同窓会で再会した同じ中学校の卒業生。平凡な子持ち主婦・朋美。妻子ある警視庁の刑事・杉山。セレブな起業家の妻・陽子。そして週刊誌編集長・大久保。仲の良かった彼らは今もそれぞれの人生を謳歌しているように見えたが、実は主婦の朋美は夫の失業でパートの毎日。セレブな妻の陽子は夫の愛人の子を育てていた。大久保は離婚寸前、杉山にも家庭の問題があった。中学のとき思いを寄せていた朋美と杉山は再会をきっかけに恋心が再燃してしまう。そんな中、別の同窓生カップルの謎の失踪という事件が絡み、それぞれの人生の歯車はその家族を巻きこみながら、予想外の方向へ転がってゆく。そんな彼らを主人公に、井上由美子が完全オリジナルで執筆。40代後半にさしかかった男女は、簡単に一線は越えられない。無邪気な少年少女だったあの頃のような恋愛はできない。不器用でじれったい大人の恋。一方、友人の失踪事件を追う、杉山と大久保。同窓会という身近な出来事をきっかけに、恋愛、友情、家族の崩壊と再生、そして死など “45歳”という年齢を取り巻く現実をサスペンスフルに、リアルに、そしてロマンティックに描く。

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放送局
テレビ朝日
制作
テレビ朝日/ MMJ
放送期間
2010年4月~6月
分数x話数
54分×9話
プロデューサー
黒田徹也(テレビ朝日)
清水真由美(MMJ)
演出
藤田明二(テレビ朝日)
高橋伸之(テレビ朝日)
秋山純(テレビ朝日)
脚本
井上由美子
出演
黒木瞳
高橋克典
斉藤由貴
三上博史
任侠ヘルパー

『隼会』翼興業組長、翼彦一(草彅剛)は、隼会若頭鷹山源助(松平健)からの突然の命令で老人介護施設のヘルパーになることに。“研修”の名目で同じくヘルパーになったのは、女組長の四方木りこ(黒木メイサ)、鷹山三樹矢(薮宏太)ら一癖も二癖もある面々ばかり。彼らを待ち受けるのは、和泉零次(山本裕典)らヘルパーたちが働く問題だらけの介護現場と巨大介護ビジネス女社長・羽鳥晶(夏川結衣)。彼らは老人たちに心からの笑顔を取り戻すことができるのか?

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制作著作
フジテレビジョン
放送期間
2009年7月1日~9月17日
分数x話数
60分×11話
プロデューサー
企画: 後藤博幸
プロデュース: 牧野正
演出
西谷弘
石川淳一
葉山浩樹
脚本
古家和尚
キャスト
草彅剛
黒木メイサ
山本裕典
薮宏太 (Hey!Say!JUMP)
五十嵐隼士
仲里依紗
夕輝壽太
加藤清史郎
松平健(特別出演)
宇梶剛士
大杉漣
夏川結衣
龍馬伝

「幕末史の奇跡」と呼ばれた風雲児・坂本龍馬33年の生涯を、幕末屈指の経済人・岩崎弥太郎の視点で描くオリジナル作品。
龍馬が歩けば時代が動く。黒船目撃、脱藩、海軍操練所設立、薩長同盟・・・・いつも自分の一歩先を進む龍馬への憧れ、妬みは弥太郎を苛む。長崎で再会した二人は衝突を繰り返す中で急接近。「世界の海援隊を作る」龍馬の志は、龍馬暗殺の後、弥太郎に引き継がれていく。
龍馬をめぐる4人のヒロイン、幼馴染の加尾、江戸の鬼小町・佐那、妻・お龍、そして長崎の芸子・お元など激動の時代を生き抜いた女性たち、新選組や西郷吉之助、桂小五郎、高杉晋作、グラバーなど幕末のオールスターたちが、豪華絢爛に、新しい龍馬の伝説を彩る。
名もなき若者が世界を動かす「龍」へと成長していく姿を、壮大なスケールで描く青春群像劇。

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制作著作
日本放送協会
放送期間
2010年1月3日~11月28日
分数x話数
45分×48本
(第1回、最終回のみ73分)
統括プロデュース
鈴木圭
岩谷可奈子
プロデューサー
土屋勝裕
監督
大友啓史
真鍋斎
渡辺一貴
脚本
福田靖
キャスト
福山雅治
香川照之
大森南朋
広末涼子
真木よう子
伊勢谷友介
寺島しのぶ
佐藤健
大泉洋
蒼井優
武田鉄矢
近藤正臣

単発ドラマ部門

グランプリ

わが家の歴史

フジテレビ開局50周年特別企画のフィナーレを飾った、三夜連続企画。「母と子のフジテレビ」の原点に戻り、テーマは「家族」。脚本は三谷幸喜。
昭和2年から39年に渡るある家族の歴史を描きます。その家族とは博多で暮らす八女家。その一家は、住む家さえない貧しい暮らしをしていたが、父・時次郎(西田敏行)の存在が家族の心を明るく照らしていた。そんな中、長女政子(柴咲コウ)は家計を支えるために中洲のクラブで働き始める。そこで政子が出会ったのは実業家鬼塚(佐藤浩市)。鬼塚の存在が八女家の運命を大きく変える。一家はその後上京、そこで出会うのは、美空ひばり、力道山、手塚治虫など昭和を彩った有名人達。そして、一家が遭遇するのは帝銀事件、洞爺丸事故、砂川闘争など、昭和日本を揺るがした事件の数々。小さな家族を通して大きな戦後史を描きます。
そして、八女家を通じて、歴史に名を残すことはないけれどそれぞれの歴史を必死に生きた日本人の姿が描かれます。三夜8時間の放送枠を通じて平均視聴率は20.3%。たくさんの反響と支持を得ました。

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制作著作
フジテレビジョン
放送期間
2009年4月9日~11日
分数x話数
第一夜115分/第二夜123分/第三夜145分
プロデューサー
重岡由美子
稲田秀樹
江森浩子
演出
河野圭太
脚本
三谷幸喜
キャスト
柴咲コウ
佐藤浩市
松本潤
佐藤隆太
堀北真希
榮倉奈々
  ・ 
長澤まさみ
大泉洋
加藤清史郎
  ・ 
天海祐希
富司純子 
西田敏行
  ・ 
役所広司

優秀賞

遠まわりの雨

小さな町工場がひしめく街、東京・蒲田の一角。経営難の秋川精機に突然海外からコンピューターでは難しいプロペラ製造の依頼が入る。手作業には自信のある熟練工の社長・起一(岸谷五朗)はこれで経営を立て直せると張り切るのだが、その日脳卒中で倒れてしまう。命に別状はないものの体に麻痺が残り、とても繊細な仕事が出来る状況ではない。倒産の危機に直面した妻の桜(夏川結衣)はワラをもつかむ思いでかっての恋人・草平(渡辺謙)のもとを訪ねる。20年前秋川精機で働いていた草平は、起一以上の腕を持った職人だった。だが、桜は跡取りである起一を結婚相手に選び、草平はその後工場をひっそりと去ったのだった。そして今は職人を辞め、郊外のホームセンターで働きながら妻の万里(田中美佐子)と娘の雪菜(川島海荷)と幸せに暮していた。20年ぶりに突然やって来た桜に戸惑い、助けを求められ思い悩む草平。しかし職人魂に灯がともり、秋川精機の門をたたく。こうして二人は少しずつ止った時間を進め始める。それは、十代や二十代に比べれば遥に複雑で苦く断念や秘めた罪悪感に満ちた想いだった。二人の話ではありながら二人ではすまない感情。しかし、そこに若手職人から「コンピューターで成功した」と連絡が入る。職人の技がコンピューターに負け、もう二人が会う必要もない。最後に二人は思い出の鎌倉でデートをした。それは誰にも知られてはいけない二人だけの逢瀬だった。鎌倉は雨が降っていた…。

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製作著作
日本テレビ
制作協力
The icon
放送日
2010年3月27日
チーフプロデューサー
田中 芳樹(日本テレビ)
プロデューサー
佐藤 敦(日本テレビ)
志村 彰(The icon)
森 雅弘(The icon)
演出
雨宮 望(日本テレビ)
脚本
山田 太一
キャスト
渡辺 謙
夏川結衣
岸谷五朗
田中美佐子
AKIRA(EXILE)
川島海荷
井川比佐志
YOU  
シューシャインボーイ

高層ビルが立ち並ぶ現在の東京・・・。
その昔、ここがあたり一面なにもない焼け野原だったとは、今からは想像も出来ません。
テレビも携帯もなんでも揃っている現在を生きる私たちは、大勢の人間が焼け死んだ上に自分たちが住んでいることを忘れてしまいがちです。
あの玉音放送から65年・・・。果たして、戦後は、戦争は終わったのでしょうか?
大手銀行の人事課長だった塚田文雄(柳葉敏郎)は、部下や同僚のリストラ役を命じられ、人とかかわる仕事に嫌気がさし自ら退職。半年前から食品会社 アカネフーヅの社長・鈴木一郎(西田敏行)のお抱え運転手をしていた。ガサツに見えて繊細な一郎と毎日を過ごすうちに、人の温もりを感じるようになっていった塚田。
そんなある日、一郎の持ち馬『シューシャインボーイ』が競馬レースで勝利した。しかし一郎は祝賀会にも参加せず、向かったのは、新宿のガード下。「じいさんだけどな あのガード下に靴磨きの名人がいるんだよ」。余程その靴磨きの腕を買っているのか、週に1度はそこへ通う。気になった塚田は、妻の敬子(安田成美)と靴を磨いてもらい、靴磨きの菊治(大滝秀治)に尋ねてみた。すると、一郎のことは知らないという。「この間、新宿で靴を磨いてもらいました」と一郎に告げると、「たかが運転手のくせしやがって、何でそんな余計なことしやがるんだよ」。一郎が激高するわけは、一郎と菊治の関係にあった。
やがて塚田は、その秘密を知ることになり、思いもよらぬ事態へ発展することに。
終戦後60年以上経った今も、靴磨きの仕事を続ける菊治。 その菊治の元へと通い続ける一郎。 一郎が菊治を訪ねる本当の理由とは・・・。 菊治は、なぜ一郎のことを知らないと言ったのか・・・。そして、一郎が塚田に託す、思いもよらない結末とは・・・。それぞれの抱える思いが交錯するストーリーの中で、 戦後私たちが忘れてしまったものについて問いかけます。

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放送局
テレビ東京
制作
テレビ東京/ 東宝
放送日
2010年3月24日
分数x話数
112分
原作
浅田次郎
統括プロデュース
小川 治
プロデューサー
山鹿達也
監督
石橋 冠
脚本
鎌田敏夫
キャスト
西田敏行
柳葉敏郎
安田成美
余貴美子
星由里子
大滝秀治

アジア賞

JIN~仁~

これまで「東京ドラマアウォード」は、“世界に見せたい日本のドラマ”というコンセプトのもと、売り手側の視点で賞の選考を行うことにより、世界水準で優秀な作品を選奨することができましたが、そうして選ばれた作品が必ずしも番組販売につながっているわけではありません。こうした点を踏まえ、従来の選考とは別に、実際に日本の作品を購入しているアジアのバイヤーの方々による投票をもとに、“海外のマーケットで売れる作品”を表彰する「アジア賞」を今回から新設しました。

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製作著作
TBSテレビ
放送期間・話数
2009年10月11日~12月20日全11話
プロデューサー
石丸彰彦
津留正明
演出
平川雄一朗
山室大輔
川嶋龍太郎
脚本
森下佳子
キャスト
南方仁:大沢たかお
友永未来・野風(2役):中谷美紀
橘 咲:綾瀬はるか
橘恭太郎:小出恵介
佐分利祐輔:桐谷健太
山田純庵:田口浩正
緒方洪庵:武田鉄矢(特別出演)
橘 栄:麻生祐未
勝海舟:小日向文世
坂本龍馬:内野聖陽

個人賞

  • 主演男優賞
    大沢 たかお
    JIN-仁-
    TBSテレビ
  • 主演女優賞
    松雪 泰子
    Mother
    日本テレビ
  • 助演男優賞
    香川 照之
    龍馬伝
    日本放送協会
  • 助演女優賞
    尾野 真千子
    火の魚、Mother
    日本放送協会、日本テレビ
  • 脚本賞
    坂元 裕二
    Mother
    日本テレビ
  • 演出賞
    黒崎 博
    火の魚
    日本放送協会
  • プロデュース賞
    石丸 彰彦
    JIN-仁-
    TBSテレビ
  • 特別賞
    「龍馬伝」撮影チーム
    日本放送協会
  • 特別賞
    芦田愛菜
    Mother
    日本テレビ
  • Best Actor in Asia
    イ・ビョンホン
    「Best Actor in Asia」は、今年から新たに設けられた賞で、国内作品の個人賞とは別に、海外作品の中から特に優れた演技であると認められた俳優を表彰するものです。

ローカル・ドラマ賞

HTBスペシャルドラマ「ミエルヒ」

石狩川の河川敷には葦原が広がり、時代から取り残された侘しい風景が残る。その川にヤツメウナギを獲ろうと小舟を出す初老の漁師(泉谷しげる)がいる。川は豊かではなくなり、漁師の男はずいぶん前に離婚し、以来一人身でいる。剛という名の息子(安田顕)が一人いたが、父を嫌い故郷を嫌って家を出たきり10年戻らない。男は近頃スナックのママ(風吹ジュン)と恋仲で、分不相応に再婚を考えている。そこへ突如として息子が帰還する。驚く父親。息子は戻った理由を話したがらないが、これからこの家にずっと住みたい様子で、見るからに疲れ果てていた。息子の剛は自分のことは何も話したがらないが、父親に対しては、どうしてこんな食えない漁にいつまでもしがみついているんだ、どうしてこんな寂れ果てた土地にいつまでもいるんだと執拗に問いただす。まるで自分の人生がうまくいかないのは父親のせいであるかのように。だが、心身ともに傷つき落ち込んでいた剛を、石狩川の侘しい風景は受け入れてくれるのか、生きていくのが容易でなくなっていく故郷で、それでも親子は自分のまま、生きていこうとする。

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放送局・制作会社
北海道テレビ放送株式会社
放送日
2009年12月19日
分数
70分
統括プロデュース
福屋渉
プロデューサー
嬉野雅道(企画)
監督
藤村忠寿
脚本
青木豪
キャスト
安田顕  
泉谷しげる
風吹ジュン 
根岸季衣
藤村俊二
渡辺いっけい
萩原利映
中野英樹
吉本菜穂子
飯塚悟志
豊本明長
角田晃広
福岡発ドラマスペシャル「母(かか)さんへ」

福岡県南部、美しい川の流れやどこまでも広がる茶畑に彩られた山間の里、黒木町。この町の小学校に臨時講師として若い女性教師・ひかりが赴任してくる。彼女が担当することになった6年生のクラスには、親元から離れて暮らす山村留学生・亜矢がいた。亜矢は町に来て数ヶ月たつが、いまだに学校や里親になじめず、心を開こうとしない。ひかりは、亜矢が博多で働く母親との間に問題を抱えていることを知る。ひかり自身、あるわだかまりが解けないままに母親を亡くしていた。ひかりは亜矢を元気づけようと奔走する。やがて、この小学校の伝統である人形浄瑠璃の公演が迫ってきた。ひかりは、すれ違う母子の愛情を描いた傑作「傾城阿波鳴門(けいせいあわのなると)」に取り組むことで亜矢と母親の絆を取り戻そうとする。

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放送局・制作会社
NHK福岡放送局
放送日
2010年2月11日
分数
73分
統括プロデュース
有田康雄
監督
清水拓哉
脚本
羽原大介
キャスト
前田亜季
小澤征悦
西田尚美
津川雅彦
今田萌 
坪内陽子
山下晶 
上田しのぶ
上田裕子 
瀬上祐輝

海外ドラマ特別賞

中国  「彼と私と両家の事情」  (原題:媳妇的美好时代)

病院に勤務する看護師のマオ・トウトウと、カメラマンのユー・ウェイ。トウトウは、金持ちの彼氏と別れたばかり。ユー・ウェイは見合いを繰り返しては理想の花嫁を探していた。そんな二人が見合いすることに。見合いの場で、元恋人リーと遭遇してしまったトウトウ。会ったばかりのユー・ウェイを恋人に仕立てて、その場から逃げ帰ってしまう。その後も見合いに精を出すトウトウ。何故かユー・ウェイと何度も鉢合わせになり、最初は反発していたものの次第に魅かれていく。
二人は結婚。トウトウは明るくかわいいお嬢さん育ち。ユー・ウェイは人がよく優しい孝行息子だが、家庭環境が複雑で、彼には父と母が二人ずつと、結婚してすぐに夫を亡くした妹がいた。両親は離婚後、それぞれ再婚したが、実母と継母は仲が悪く、息子ユー・ウェイの結婚式をめぐって大喧嘩。結局披露宴を挙げずに新婚旅行に出かけることにした二人。旅行から戻ってくると、家には妹のユー・ハオがいて、兄夫婦と一緒に住むと言い出す始末。いい嫁になろうと明るく努力するトウトウだが、直情径行の姑や意地の悪い小姑ユー・ハオに意気消沈。その狭間で、孝行息子のユー・ウェイは懸命に仲を取り持つのだが・・・。
性格も経歴も異なる三人の嫁と、彼女たちの姑・親との関係を笑いと涙で描く、中国ナンバー1 ホームラブコメディ―。中国人の嫁と姑の悩みと苦闘を通して、結婚とは、夫婦愛とは、家族とは、人間は何のために生きているのかなど、人生における身近な問題を軽妙なタッチでさわやかに描く。

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放送局
①地上波:上海テレビドラマチャンネル
②衛星波:上海東方衛星チャンネル、
        北京衛星チャンネル
制作会社
北京華録百納影視有限公司
放送期間
①地上波2009年11月26日~12月13日
②衛星波:2010年3月29日~4月18日
分数x話数
45分×36話
プロデューサー
リュウ・デホン、ロー・リーピン
監督
リュウ・ジャン
脚本
ワン・リーピン
キャスト
ハイ・チン(マオ・トウトウ)
ホァン・ハイボー(ユー・ウェイ)
バイ・ハン(ツァオ・シンメイ)
受賞歴
2010年上海テレビ祭マグノリア賞TVシリーズ部門 : 作品賞銀賞/脚本賞/女優賞(バイ・ハン)受賞
インド  「Pavitra Rishta~永遠の絆~」  (原題:Pavitra Rishta)

運命的な出会いをし、親に内緒で結婚してしまうアルチュナーとマーナヴ。当初、それぞれの母親は猛反対する。病弱な自分の世話のために教育を受けさせてやれなかったと後悔するアルチュナーの母は、学歴の高い男に娘を嫁がせたかった。一方、貧しい一家を支えるため早くから自動車整備工として働いてきたマーナヴ。彼の母は、金持ちの娘と息子を結婚させたかったのだ。それぞれの母親を何とか説き伏せて、幸せな結婚生活が始まったかにみえた。ところが、マーナヴの弟が突然死んでしまう。そして、あろうことか婚約者は彼の子供を身ごもっていた。生まれてくる子供のためにはマーナヴが弟の婚約者と結婚すべきと、お互いに相手への想いを断ち切れぬまま、2人は離婚を決意する。 運命は再び2人を引き戻してくれるだろうか。純粋で心優しいアルチュナーとマーナヴの恋の物語。
制作はインド最大手の映画・テレビ制作プロダクション、バラジ・テレフィルム。プロデューサーのエクター・カプールは“Soap Queen”、「ソープ・オペラの女王」の異名をもつヒット・メーカーである。本作も、2009年6月の初回放送以来、今なお高い視聴率を誇る国民的な人気シリーズとなっている。主演のアンキタ・ローカンデーは、このアルチュナー役で大ブレイク。相手役のスシャント・ラージプートは、自身は大学で工学を専攻した知性派俳優だが、マーナヴ役でその人気を不動のものとしている 。

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放送局
Zee TV
制作会社
バラジ・テレフィルム
放送期間
2009年6月1日~放映中
分数x話数
24分×372話
(2010年10月25日現在)+
プロデューサー
ショーバー・カプール
エクター・カプール
監督
ラヴィーンドラ・ゴウタム
ムザミル・デサイ
クシャル・ザヴェリ
脚本
ラジュー・ジョーシー
キャスト
スシャント・ラージプート(マーナヴ)
アンキタ・ローカンデー(アルチュナー)
ウーシャー・ナドカルニー(サヴィター)
サヴィター・プラブネー(スローチュナー)
受賞歴
Zee Rishtey アウォード 2010 : 最優秀作品賞ほか 5部門受賞
ゴールド・アウォード 2010 : 男優賞/助演女優賞ほか 2部門受賞
ソウル・ドラマアウォード 2010 : 審査員特別賞 ほか受賞多数
韓国  「IRIS-アイリス-」  


イ・ビョンホン6年ぶりの韓国ドラマ主演作品となる「IRIS」は、韓国で最高視聴率39.9%を記録し、その話題性とさまざまな試みで韓国ドラマの歴史を塗り替えたドラマだ。
200億ウォン(約15億円)という巨額の制作費、日本・ハンガリー・上海で行われた長期海外ロケ、豪華なキャストとスタッフで話題を呼んだスパイアクションドラマ「IRIS」。唯一の分断国家である朝鮮半島を巡る緊張感溢れる状況とドラマチックな主人公達の関係は、韓国の視聴者だけでなく全世界の人々が関心を持つストーリーである。
特殊部隊の精鋭隊員だったヒョンジュンとサウは変わらぬ友情を約束した親友だ。二人は国家安全局(NSS)の目に留まり、過酷な試験を通り、NSS最高要員として活躍することになる。またNSSのプロファイラーであり二人の上司であるスンヒに同時に恋に落ちる。ある日、三人は任務のためハンガリーへ向かう。任務を終えたヒョンジュンの元に、NSS副局長ぺク・サンから連絡が入る。ぺク・サンは彼を呼び出し、危険な単独任務を命ずる。それは、北朝鮮最高人民会議委員長ユン・ソンチョルの暗殺だった―。
ヒョンジュンを演じるのはハリウッドでも活躍するイ・ビョンホン。スンヒ役には韓国のCM女王キム・テヒ。親友のサウにはコメディからシリアスな役までこなすチョン・ジュノ。他に「ホテリアー」のキム・スンウ、「イブのすべて」のキム・ソヨン、BIGBANGのT.O.Pなど豪華なキャストが揃った。
DVD-BOX Ⅰ・Ⅱ、メイキングDVD-BOX Ⅰ・Ⅱが発売中(発売元:TBS・ポニーキャニオン 販売元:ポニーキャニオン)


©2009TAEWON ENTERTAINMENT
「IRIS」日本版製作委員会

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放送局
KBS
制作会社
テウォンエンターテインメント
放送期間
2009年10月14日~12月17日
分数x話数
約60分×20話
プロデューサー
チョン・テウォン
監督
キム・ギュテ、ヤン・ユノ
脚本
キム・ヒョンジュン
キャスト
イ・ビョンホン(キム・ヒョンジュン)
キム・テヒ(チェ・スンヒ)
チョン・ジュノ(チン・サウ)
受賞歴
2009年 KBS 演技大賞:大賞/ネチズン賞(イ・ビョンホン)ほか 4部門受賞
2010年 百想芸術大賞:TV部門 ドラマ作品賞/最優秀男優演技賞(イ・ビョンホン)
2010年 第1回 ソウル文化芸術大賞:ドラマ俳優大賞(イ・ビョンホン) ほか受賞多数  
シンガポール  「レッド・スレッド~赤い糸~」  (原題:Red Thread)

7年前に自らは一命を取りとめたものの、身重の妻を失ったアレックス・スン。この事件に、慈善家としても知られるコン・ワー一族が関係していることを突き止めた彼は、綿密な計画を立ててコン一家への接触を試みる。「シンガポール・エリート・マン・オブ・ザ・イヤー」の受賞スピーチの最中に暴漢に襲われたコンを助けたアレックスは、コンの信頼を得て、彼の側近としてコン・ホールディングスで働くことに成功する。素性の知れないアレックスの採用に反対するコンの継娘リアンだったが、次第に彼の魅力に惹かれていく。
シンガポールを代表する放送局メディアコープが初めて挑んだ英語による大型長編ドラマ・シリーズ。同社のアシスタント・バイス・プレジデントのタン・ウェイリンが脚本も手がけ、復讐に燃える主人公アレックスと登場人物たちの複雑に絡み合った欲望、人間関係が徐々に紐解かれていくスリリングなストーリー展開が魅力のサスペンスドラマ。盲目の主人公アレックスを演じるのは、コメディ映画「フォーエバー・フィーバー」(1998)で注目され、映画、テレビドラマのみならず演劇界でも活躍するエイドリアン・パン。アレックスの恋人リアン役には、ファッションモデルとしてキャリアをスタートし、アジア各国でCDをリリースするなど歌手としても活躍するシンガポール出身のスター、セレスト・チャン。

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放送局
メディアコープテレビ チャンネル5
制作会社
メディアコープテレビ
放送期間
2009年4月14日~7月14日
分数x話数
23分×40話 (最終話のみ45分)
プロデューサー
タン・ウェイリン
ジリアン・アーノルド
監督
チャン・バンユアン
ジョーイ・チェン
デニス・チョン
脚本
タン・ウェイリン
ステラ・ウィー
リリアン・ワン
ジョアンヌ・テオ
キャスト
エイドリアン・パン(アレックス・スン)
パトリック・テオ(コン・ワー)
セレスト・チャン(リアン・コン)
アイリーン・タン(スザンヌ・コン)
受賞歴
2009年アジア・テレビジョン・アウォード 最優秀男優賞(エイドリアン・パン)受賞