TOKYO DRAMA AWARD
2020
東京ドラマアウォード 2020
連続ドラマ部門
グランプリ

“日本で初めてオリンピックに参加した男”金栗四三と、“日本にオリンピックを招致した男”田畑政治。この2人がいなければ、日本のオリンピックはなかった-。
1909年、まだ日本では「スポーツ」の言葉も知られていなかった時代。“近代オリンピックの父”クーベルタン男爵は、“柔道の創始者”嘉納治五郎に対し、アジアから初めてとなるオリンピックへの選手派遣を要請する。熊本の山奥で生まれ育った金栗四三は、嘉納にマラソンランナーとしての驚くべき才能を見出され、1912年、マラソンでストックホルムオリンピックへの出場を果たす。しかし、レース本番は北欧では異例な高温となり、金栗は失神してしまう。
金栗はその後、女子体育の指導者として活躍するほか、箱根駅伝を発案するなどマラソンの普及に尽くす。しかし、1920年アントワープ、1924年パリと連続出場したオリンピックでは一度も勝てないまま引退する。金栗の悲願は次世代に託された。
そこに、勝利にこだわる男が現れる。日本水泳界を率いる田畑政治。新聞記者と二足のわらじで選手育成に励み、1932年ロサンゼルスで水泳は日本オリンピック史上最多のメダルを獲得。日本は一躍スポーツ大国となり、治五郎は1940年東京オリンピックの招致に動き始める。田畑はヨーロッパで台頭するイタリアのムッソリーニやドイツのヒトラーを相手に招致活動を展開していく。
1936年ベルリンオリンピックでは、水泳の前畑秀子の金メダルに日本中が熱狂。そして、念願の1940年東京オリンピックを勝ち取る。だが、時代は戦争へと突入。すべてが戦争のために動員されていく中、一度つかんだオリンピック開催の夢も幻と消えてしまう。
1945年、敗戦。田畑は戦後の焼け野原から、執念で競技を再開。ふたたびオリンピック招致にまい進し、1964年、ついに悲願の「東京オリンピック」を実現する。真っ青な秋晴れのもと迎えた開会式。金栗と田畑はかつて同じ神宮外苑のスタジアムから多くの若者を戦場へ送り出したことを思い出し、平和の中で世界中の人々とスポーツをする喜びをかみしめる。治五郎の形見のストップウォッチが鼓動のように動き続けていた-。
オリンピックに刻まれた知られざる日本人の“泣き笑い”の歴史を、“落語の神様”古今亭志ん生を語り部に、当代随一の脚本家・宮藤官九郎が硬軟自在に描き出す。史上初のオール4K制作で、大河ドラマの新時代の幕を開く。
- 制作著作
- 日本放送協会
- 放送期間
- 2019年1月6日~ 12月15日
- 分数x話数
- 45分×47回 (初回と最終回は60分)
- 制作統括
- 訓覇 圭、清水拓哉
- プロデューサー
- 岡本伸三、家冨未央、大越大士
- 演出
- 井上 剛、西村武五郎、一木正恵、大根 仁
- 作
- 宮藤官九郎
- 噺
- ビートたけし
- キャスト
- 中村勘九郎、阿部サダヲ、綾瀬はるか、生田斗真、森山未來、神木隆之介、松坂桃李、大竹しのぶ、役所広司
優秀賞

せっけんメーカーの経理部に勤めるアラサー独身女子・森若沙名子は、貸借対照表のごとく、「何事にもイーブンに生きる」をモットーに、回ってくる領収書や請求書をチェックする。それぞれの伝票には、金額や最低限の事由しか書かれていない。だがよくよく精査すると、そこにはこの経費に関わった人々の怪しい事実や、はたまた悩める人生まで見えてくる。本当は「余計なものは追いたくない」、だけど「公私混同は見過ごせない」森若沙名子が、ヒラの経理女子として、大きな不正事件とまではいかないものの、さまざまな小ズルい者たちにどうアプローチし、いかにイーブンな関係にするのか? 恋に奥手な経理女子と彼女が見つけるワケありの人間模様をコミカルに描く、経理目線のオフィスドラマ!
- 制作著作
- 日本放送協会、日テレ アックスオン
- 放送期間
- 2019年7月26日~ 9月27日
- 分数x話数
- 48分30秒×10回
- 原作
- 青木祐子 「これは経費で落ちません!」 集英社
- 制作統括
- 管原 浩、坂下哲也
- プロデューサー
- 難波利昭、戸谷志帆梨、岡宅真由美
- 演出
- 中島 悟、松永洋一、本多繁勝
- 脚本
- 渡辺千穂、藤平久子、蛭田直美
- キャスト
- 多部未華子、重岡大毅、伊藤沙莉、桐山 漣、松井愛莉、角田晃広、片瀬那奈、江口のりこ、平山浩行、吹越満

原田知世×田中圭W主演! 企画・原案:秋元康 交換殺人ミステリー!
とあるマンションに引っ越してきた1組の新婚夫婦。マイホームを手に入れ「穏やかで、幸せな暮らしが待っている」。2人はそう信じていた。しかし。マンションの周囲で次々と人が死んでいく……!
謎の連続死……そのきっかけは、住民の間で行われた"交換殺人ゲーム" だった。13人の住民がそれぞれ「殺したい人」を書いて、その紙をランダムに引いていく“交換殺人ゲーム”。日常のちょっとした憂さ晴らしのはずが、書かれた人間がどんどん殺され始める。そして、届く脅迫状。
“あなたの番です”
後悔しても、もう戻れない。動機なき殺人の連鎖が始まる……! 隣人は殺人犯……? いつ自分の番が回って来るのか……? 圧倒的な恐怖と、じわじわと広がる疑心暗鬼……! ほんわか新婚夫婦が超難解な連続殺人の謎に挑む、半年間のノンストップ・ミステリー!!
主人公の死など衝撃展開の連続に、黒幕を推理する”考察”が社会現象となり、最高視聴率19.4%を記録、Twitterのトレンド世界一を5回獲得した。
- 製作著作
- 日本テレビ放送網
- 制作協力
- トータルメディアコミュニケーション
- 放送期間
- 2019年4月14日~ 9月8日
- 分数x話数
- 55分×20話 特別編(55分)×1話
- 企画・原案
- 秋元 康
- チーフプロデューサー
- 池田健司
- プロデューサー
- 鈴間広枝、松山雅則
- 演出
- 佐久間紀佳、小室直子、中茎 強、内田秀実
- 脚本
- 福原充則
- キャスト
- 原田知世、田中 圭、西野七瀬、横浜流星、袴田吉彦、片桐 仁、田中哲司、竹中直人、木村多江、生瀬勝久

大学を中退、起業したものの失敗して6年間ニートで無職。自分を正当化する屁理屈を駆使して、母親が経営する喫茶店に依存して無為な生活を送ってきた主人公が、姉夫婦との一時同居をきっかけに少しずつ変わり始める。そして周りの家族たちも彼に翻弄されながら絆を深めていく……令和の時代の家族とは? 絆とは? 令和の時代、新たな日本の家族を描く30分2本立てのニュータイプのホームドラマ。
- 製作著作
- 日本テレビ放送網
- 制作協力
- オフィスクレッシェンド
- 放送期間
- 2019年10月12日~ 12月14日
- 分数x話数
- 54分×10話
- チーフプロデューサー
- 池田健司
- プロデューサー
- 櫨山裕子、秋元孝之
- 演出
- 中島 悟、丸谷俊平、鈴木勇馬
- 脚本
- 金子茂樹
- キャスト
- 生田斗真、小池栄子、清原果耶、原田美枝子、安田 顕

都内にある家電メーカーで働くサラサラストレートヘアが特徴的な28歳の大島凪(黒木華)は、日々何事もなく平穏に過ごすために常に場の空気を読み 「わかる!」 と周りに同調することで自分の平和を保っていた。しかし、いつも人の顔色を伺う凪の様子に同僚からは、いじり、“良い意味で” のダメ出し、そして理不尽な仕事をふられ放題の毎日。そんな生活を送っていたある日、付き合っていた彼氏・我聞慎二(高橋一生)からの一言がきっかけで心が折れてしまう。それをきっかけに凪は人生のリセットを決意。会社を辞め、家も引き払い、交際していた彼氏もろとも知り合いとの連絡を絶ち、SNS をやめ、スマホも解約。そして東京郊外の何もない六畳一間のボロアパートに引っ越した。コンプレックスの天然パーマを隠すため毎朝1時間かけてアイロンをかけていたサラサラストレートヘアもやめて、そのままに生きることを決意する。誰にも縛られない楽しいはずの自由な生活。しかし、やはり人の目を気にしてしまう凪は空気を読んでしまいそうになる……。凪を追いかけてきた慎二やアパートの隣人・ゴン(中村倫也)、そして新しく出会った人たちに囲まれながら、凪の人生リセットストーリーが始まる。
- 製作著作
- TBSテレビ
- 放送期間
- 2019年7月19日~ 9月20日
- 分数x話数
- 60分×10話 (初回のみ75分)
- 原作
- コナリミサト 「凪のお暇」 (秋田書店)
- チーフプロデューサー
- 中井芳彦
- 演出
- 坪井敏雄、山本剛義、土井裕泰、大内舞子
- 脚本
- 大島里美
- キャスト
- 黒木 華、高橋一生、中村倫也、市川実日子、瀧内公美、白鳥玉季、武田真治、片平なぎさ、吉田 羊、三田佳子

新人看護師・佐倉七瀬は、高校時代、急病で倒れた女性を偶然通りかかった医師・天堂浬と共に助け、天堂に一目ぼれ! 猛勉強の末、5年後、同じ病院の看護師となって憧れの天堂と運命の再会を果たすも、七瀬がずっと思い描いていたのとはまるで別人の、超ドSドクター“魔王”だった!
ミスをしてばかりの七瀬は毎日天堂に怒られてばかり。しかしそれでも七瀬は“勇者”となって天堂に無謀ながらもまっすぐに思いを伝えつづける。そして医療現場で一人一人の患者と向き合いながら成長していく七瀬に、次第に天堂も惹かれ始めていく―。「勇者」七瀬と「魔王」天堂の、いまだかつてない、医療×愛×冒険の物語。ただ一生懸命に「いまここにある命」に向き合い、恋にも勇者のように立ち向かっていく七瀬の姿が、この激変の時代を生き抜くすべての人に元気と勇気を与える、愛と冒険の胸キュンラブストーリー!
- 製作著作
- TBSテレビ、TBSスパークル
- 放送期間
- 2020年1月14日~ 3月17日
- 分数x話数
- 75分×2話、60分×8話
- 原作
- 円城寺マキ 『恋はつづくよどこまでも』 (小学館プチコミックフラワーコミックスα)
- チーフプロデューサー
- 磯山 晶
- プロデューサー
- 宮﨑真佐子、松本明子
- 演出
- 田中健太、福田亮介、金子文紀
- 脚本
- 金子ありさ、渡邉真子
- キャスト
- 上白石萌音、佐藤 健、毎熊克哉、昴生(ミキ)、渡邊圭祐、香里奈、平岩 紙、片瀬那奈、蓮佛美沙子、山本耕史

小泉孝太郎を主演に迎え、病院経営に焦点を当てた異色の医療ドラマ。平昌五輪スピードスケート金メダリスト・小平奈緒の所属先として一躍脚光を浴びた、長野県に実在する相澤病院の実話をもとに、多額の借金状態を乗り越え、みごと全国の優良モデル病院へと再生していくまでを描いた感動の物語。地方病院の院長を務める父親の急死を受け、急遽その経営を引き継いだ息子の研究医・有原修平が、プライドばかりが高く旧態依然の考えから抜けきれない医者たちやスタッフ、銀行や行政など「抵抗勢力」と対立しつつも、自由な発想と果敢な実行力で、古い常識を覆していく様が、爽快かつリアルに描かれている。高嶋政伸が銀行から出向してきた事務長を好演し、話題となった。劇中で描かれている、今では当たり前となった「地域医療ネットワーク」や「退院支援」などの病院改革もここから始まった。
- 製作
- テレビ東京、The icon
- 放送期間
- 2020年1月20日~ 3月9日
- 分数x話数
- 60分×7話 (初回のみ120分)
- チーフプロデューサー
- 浅野 太
- プロデューサー
- 稲田秀樹、松本 拓、志村 彰、木村綾乃
- 演出
- 宮脇 亮、清弘 誠
- 脚本
- 山本むつみ
- キャスト
- 小泉孝太郎、高嶋政伸、小西真奈美、稲葉 友、片桐 仁、角野卓造、大和田伸也、光石 研、浅田美代子、中村雅俊
単発ドラマ部門
グランプリ

〈前編〉
冷酷無比な教官・風間公親が務める初任科第198期短期課程の教場では、生徒たちが日々、早朝6時起床から激しいトレーニングにさらされている。
何より厳しいのがルール厳守。その行動は、常に監視体制下に置かれ、誰かのミスは連帯で責任を負う。携帯電話も没収され、外出するためには許可が必要。そんな辛苦ともいえる究極の試練が待ち受ける警察学校には、さまざまな背景を持つ生徒たちがさまざまな動機で集まってきている。
また、警察学校という閉塞した極限状態で生徒たちが抱える葛藤もさまざま。「警察学校とは適性のない人間をふるい落とす場である」と考える教官・風間は、生徒がトラブルを抱えた途端、退校届を突きつける非情な男だ。
また、いつも生徒たちに突然理解しがたい指令だけを告げて、その場を立ち去ってしまう。次々とふるいにかけられる“教場”という名のサバイバルゲームを生き抜くため、生徒たちの秘密と思惑が渦巻き、いろいろな事件が巻き起こっていく……。
“風間教場”のクラスメートは30人。果たして最後までふるい落とされずに生き残り、何人の生徒が卒業証書を手にすることができるのか?
〈後編〉
相変わらず厳しいトレーニングを続ける“風間教場”の生徒の中に宮坂の姿がない。すっかり覇気が感じられなくなった宮坂の様子を気に掛ける楠本は風間にそのことを報告する。
一方、宮坂らと距離を置く都築は風間の過去について調べていた。強行犯の刑事で怪物じみた切れ者と呼ばれていた事実にたどり着くが、右目の義眼についてはまだ真実にたどり着けないでいた。そんな都築を日下部も宮坂も楠本も咎める。羽津希と佑奈にも変化がおとずれていた。対照的でありながらもいつも仲の良かった2人だが、目立つ羽津希の陰にいた佑奈が徐々に頭角を現していく。その佑奈の行動にはある理由が隠されていて……。数ヵ月後、卒業を1週間後に控え、“風間教場”の生徒は25人になっていた。最後の特別授業として、車で輸送され、山奥に連れていかれる生徒たち。そこで課せられる課題をクリアしなければ卒業証書はもらえないと告げられ、チームに分かれそれぞれの一夜を過ごす。翌日、迎えにきた風間に生徒たちは答えを提示する。生徒たちに風間は「正解」と言うが合格ではないと言う。警察学校に戻り途方に暮れる生徒たちに、風間は最後の授業を行うのだった。
- 制作著作
- フジテレビジョン
- 制作協力
- The icon
- 放送日
- 2020年1月4日・5日
- 分数x話数
- 〈前編〉130分×1話 〈後編〉144分×1話
- 原作
- 長岡弘樹「教場」 (小学館)
- チーフプロデューサー
- 中江 功
- プロデューサー
- 西坂瑞城、髙石明彦
- 演出
- 中江 功
- 脚本
- 君塚良一
- キャスト
- 木村拓哉、工藤阿須加、川口春奈、林 遣都、葵 わかな、井之脇 海、西畑大吾、大島優子、三浦翔平、小日向文世
優秀賞

今から100年前、芥川龍之介は清朝崩壊後の激動の上海を訪れた。後に黒澤明監督の映画にもなった小説「羅生門」等で売れっ子となっていた29歳の作家にとって、それは初めての海外旅行。西洋と東洋が入り混じった世界史上類を見ない都市・上海で彼が見たのは、古典文学で憧れた理想郷としての中国と、混乱のさなかの現実との大きなギャップだった。絶望と希望の間で、革命家や妓楼の女たちと出会う芥川。知られざる魂の交流を経て、小説家の心は思いがけない変化を遂げていく……。
ほぼ全編上海で8K撮影された本作は、芥川を魅了した上海の光と影を表現し、アメリカ国際フィルム・ビデオ祭エンターテインメント部門のベスト・オブ・フェスティバルを受賞、上海テレビ祭では白玉蘭賞のファイナリストとなった。
- 制作著作
- 日本放送協会
- 放送日
- 2019年12月30日
- 分数x話数
- 73分×1話
- 原作
- (原案)芥川龍之介「上海游記」ほ
- 制作総括
- 勝田夏子
- プロデューサー
- 板垣麻衣子
- 演出
- 加藤 拓
- 脚本
- 渡辺あや
- キャスト
- 松田龍平、岡部たかし、中村ゆり、奈緒、金世佳

横浜地検の検事・駒月直(阿部サダヲ)と、弁護士・蔦谷円(松たか子)は、学生時代から7年間付き合っていた元恋人同士。別れた後も13年間、腐れ縁を続けていた。ある日、直は料理研究家で恋人の佐藤亜希(中村アン)を、円は広告代理店勤務の恋人、鈴木貴司(眞島秀和)を紹介し合う食事会を開く。その帰り道、カップル同士で観覧車に乗ることになった4人。そこで奇遇にも直と円はそれぞれプロポーズされる。そんな中、直が担当している『みなとみらい連続突き飛ばし事件』が、新たな展開を見せ始める。通行人の背中を突き飛ばして逃走するというこの事件で、ついに死者が出てしまったのだ。だが、直後に任意で取り調べを受けた男・大木が犯行を自供。加えて被害者の衣服繊維が付いた手袋も発見される。ひとまずは傷害で逮捕令状を請求できると浮足立つ警察だが、直は殺人の証拠が見つかっていない段階での見切り発車に危機感を募らせる。そんな中、円は事務所の所長・八角夏美(高畑淳子)から大木の弁護を頼まれて……。検事と弁護士、それぞれの立場から事件の真相を追い求める二人。事件の裏に隠された衝撃の事実が明らかになったその時、彼らにも人生の選択の時が訪れて……!? 今作は脚本家・坂元裕二によるオリジナル作品で、テレビ朝日初執筆となった。
- 制作
- テレビ朝日 MMJ
- 放送日
- 2020年6月21日
- 分数x話数
- 125分×1話
- ゼネラルプロデューサー
- 三輪祐見子
- プロデューサー
- 中川慎子、浅井千瑞
- 監督
- 月川 翔
- 脚本
- 坂元裕二
- キャスト
- 阿部サダヲ、松 たか子、眞島秀和、中村アン、石橋静河、岸井ゆきの、井之脇 海、岡部たかし、尾美としのり、高畑淳子

2020年に戦後75年を迎えた日本。この節目の年に「テレビ東京開局55周年特別企画」として、老若男女から愛される笑福亭鶴瓶を主演に迎え、現代日本の礎を築いた総理大臣“吉田茂”を題材にしたスペシャルドラマを製作した。監督は、「FUKSHIMA 50」や「沈まぬ太陽」など社会派ドラマに定評があり、テレビ・映画問わず活躍し続ける若松節朗。“バカヤロー解散”などで知られる吉田茂が、戦争に負け、連合国に占領されて混乱を極めた時代に、何を考え、どう決断したのか……。「独立」と「非武装」にこだわり、愚直なほど真っすぐな“信念”を武器に日本復興に邁進した吉田と、彼を支え、ともに独立に向けて戦った熱き男達の姿を描いた。
吉田と共に尽力したのは、右腕と呼ばれた白洲次郎や、吉田学校の教え子で、のちの総理大臣になる池田勇人や佐藤栄作、田中角栄ら。
超大国アメリカや中国など、世界情勢がめまぐるしく激変し混迷の度合いが増す今、良くも悪くも戦後日本の基となった吉田の時代を、あらためて見つめ直した。放送後、吉田茂に馴染みのない年齢層まで幅広く、社会や政治について考えてもらうきっかけとなり、反響を呼んだ。
- 製作著作
- テレビ東京
- 制作協力
- 角川大映スタジオ
- 放送日
- 2020年2月24日
- 分数x話数
- 144分×1話
- 原案
- 麻生和子 「父 吉田茂」 (新潮社)
- チーフプロデューサー
- 中川順平(テレビ東京)
- プロデューサー
- 倉地雄大(テレビ東京)、椋樹弘尚(角川大映スタジオ)、佐藤雅彦(角川大映スタジオ)
- 監督
- 若松節朗
- 脚本
- 竹内健造、森下 直、守口悠介
- キャスト
- 笑福亭鶴瓶、生田斗真、新木優子、矢本悠馬、前野朋哉、安田 顕、勝地 涼、佐々木蔵之介、松嶋菜々子

吉田羊と大泉洋をW主演に迎え、リモートで制作したショートドラマ。
本企画は、吉田羊が撮影の自粛が続いている中、「お芝居で日本を元気にしたい」「心の栄養を届けたい」と想いを寄せたことからスタート。この想いに過去、吉田羊と夫婦役を演じたこともある大泉洋が賛同。さらに、この自粛期間に新しいエンターテインメントの形を模索していた脚本家・岡田惠和と、吉田を主演に映画を監督したこともある松永大司もこの企画に賛同、そして奇跡のタッグが実現した。
新型コロナウイルスの影響で、感染拡大防止に努める日々を送る方々、最前線で社会を支えてくださる皆さまに向けて、WOWOWがエンターテインメントの贈り物として心の栄養をお届けした。
〈ストーリー〉
2020年5月の東京。大手スーパーマーケットに勤め、都心店舗の売り場を任されているユキコ(吉田羊)は独身バツイチ女性。在宅勤務で慣れないリモートワークに奮闘する中堅の設計会社に勤める営業マン、モトオ(大泉洋)も同じく独身バツイチ男性。実はこの2人、4年ほど前に離婚をした元夫婦。あれから連絡を取り合ってなかった2人だが、ひょんなことからモトオはユキコに間違い電話をしてしまう。元旦那からの久しぶりの電話に渋々出るユキコだが……。
- 製作著作
- WOWOW
- 放送日
- 2020年6月2日~ 6月5日
- 分数x話数
- 15分×4話
- プロデューサー
- 岡野真紀子
- 監督
- 松永大司
- 脚本
- 岡田惠和
- キャスト
- 吉田 羊、大泉 洋
ローカル・ドラマ賞

沢木達也(佐藤寛太)は駆け出しのカメラマン。父・英雄(光石研)の病気をきっかけに地元福岡に戻ってくるが、追い返される。いらだつ達也はネパール人の若者たちに絡まれ、あわや一触即発。間一髪で祐一(野間口徹)と由依(大原梓)に助けられる。2人は地域のネパール人との架け橋役で、達也もそのコミュニティに巻き込まれていく。なぜか達也を気に入る留学生・ジャナク、シャイでコワモテなボス・ガネス、ゴッドマザー的存在の在日コリアン・志乃、そして皆が行方を捜す失踪者・サパナ。たくさんの刺激的な出会いが達也の世界を広げる一方で、日本で外国人とともに暮らす難しさに直面していく。
16年にわたり地域ドラマを放送してきたNHK福岡放送局が、初めて在日外国人をテーマに制作。日本でも有数のネパール人コミュニティがある町を舞台に、実際に福岡に暮らすネパール人の皆さんも多数出演した。タイトルの「マサラ」は、香辛料やハーブを混ぜ合わせたミックススパイスのこと。カレーのように混ざり合い、味わいを深めていく、そんな「多様性社会」に送るピリッとスパイシーな人間ドラマ。
- 制作著作
- NHK福岡放送局
- 放送日
- 2020年2月28日
- 分数x話数
- 72分×1話
- 制作統括
- 中村雅郎
- 演出
- 安藤大佑
- 脚本
- 北阪昌人
- キャスト
- 佐藤寛太、大原 梓、野間口 徹、梶 芽衣子、光石 研、サントス・パリヤール、アショク・サヒ、ゴリけん、町田悠宇、木野下もこ

宮崎出身・東村アキコ原作の伝説的破天荒コメディ「ひまわりっ~健一レジェンド~」を実写化した宮崎スタンダード満載の超ローカルコメディ!! 悲しいことに、ほぼ実話とか!?
美大を卒業した主人公・アキコ(平祐奈)は、父・健一(高橋克典)が勤める「南九州テレフォン」で働くため、実家宮崎に帰ってきた。アキコの父・健一は明るくにこやかで会社の人気者。しかし、突然怒ったり笑ったり……とにかく先の読めない予測不可能な男。また、元ヤンキーでズバズバとした物言いが特徴の蛯原くるみ(大島麻衣)や社内一の変わり者・猿渡副主任(佐藤真弓)など、「南九州テレフォン」ではかなり個性豊かな仲間たちが働いている。アキコは健一やてげてげな宮崎人に振り回されながらも、漫画家の夢を追う。さらに、物語のもう一つの軸となるのが、アキコと興梠健一(井上祐貴)の恋模様である。興梠健一、通称健一2号はアキコが働く会社の出入り業者「南国グリーンサービス」で働いている。健一2号は植物に対する愛情が深く、顔もいいのだが恋愛には不器用。アキコに想いを伝えようとするが、なかなか気付いてもらえない。二人の恋の行方は? そしてアキコの夢は実現するのか?(テレビ宮崎開局50周年ドラマ)
- 制作著作
- テレビ宮崎、ホリプロ
- 放送日
- 2020年6月1日~ 6月12日
- 分数x話数
- 15分×10話
- 原作
- 東村アキコ 「ひまわりっ~健一レジェンド~」 (講談社モーニングKC)
- チーフプロデューサー
- 阿部祐也
- プロデューサー
- 水主義人、平部隆明
- 監督
- 石井聡一
- 脚本
- 池田テツヒロ
- キャスト
- 平 祐奈、高橋克典、井上祐貴、大島麻衣、佐藤真弓、温水洋一、蛯原友里、永野、浅香 唯、石井正則
個人賞
-
主演男優賞生田斗真俺の話は長い日本テレビ放送網
-
主演女優賞黒木 華凪のお暇TBSテレビ
-
助演男優賞佐藤 健恋はつづくよどこまでもTBSテレビ
-
助演女優賞伊藤沙莉これは経費で落ちません!日本放送協会
-
脚本賞金子茂樹俺の話は長い日本テレビ放送網
-
演出賞塚原あゆ子グランメゾン東京TBSテレビ
海外作品特別賞

中国・北宋時代を舞台とした歴史大作ドラマ。北宋の四代皇帝・趙禎の治世および一人の人間としての葛藤と、愛娘・趙徽柔の悲恋の物語を描く。
北宋の朝廷では慶暦の新政をめぐって大臣たちが激しく対立していた。皇帝・趙禎は公正中立を旨に、各派閥との調整を図りながら治世に尽力していた。
その趙禎は、自分を育てた太后の劉娥が実母ではないことを知る。生母は太后の召使いの李蘭恵であり、不遇であった李蘭恵への罪悪感と李家への恩返しから、趙禎は愛娘の徽柔を李蘭恵の甥にあたる李瑋に嫁がせる。
一方、徽柔は幼なじみの側近・懐吉に思いを寄せており、趣味も性格も合わず、朴訥として平凡な李瑋をどうしても好きになれずにいた。
徽柔は李家と対立し、ついに嫁ぎ先を飛び出し、宮廷に出戻ってしまう。それは社会規範を犯す大罪だけでは収まらず、趙禎の国政を揺るがす一大騒動へと発展してしまう。風雲急を告げる天下の行方、そして徽柔が辿った壮絶な運命とは……。
華やかな北宋の世界を脚本および見事な撮影技術と繊細で豊かなセット、きらびやかな衣装で描き、視聴者をいにしえの中国へといざなう。
- 放送局
- 湖南衛視、テンセント
- 制作会社
- 正午陽光影視有限公司
- 放送期間
- 2020年4月7日~
- 分数×話数
- 45分×69話
- 監督
- 張開宙
- 脚本
- 朱朱
- キャスト
- 王凱(ワン・カイ)、江疏影(ジャン・シューイン)、楊玏(ヤン・レー)、任敏(レン・シン)、辺程(ビエン・チェン)、王楚然(ワン・チューラン)、葉祖新(イユ・ズーシン)

ある日、パラグライダーで飛行中に突風にあおられ、北朝鮮へ不時着した韓国の財閥令嬢のユン・セリと、彼女をかくまううちに愛するようになる、北朝鮮の将校リ・ジョンヒョクによる秘密のラブストーリー。
韓国のパスポートを持っていれば、187ヵ国をもノービザで行き来できる。しかし、そのパスポートでは絶対に行けない国が一番近くにある。言葉も見た目もルーツも同じなのに、簡単には会えない人々が暮らしている、奇妙で恐ろしくて不思議な国。だからこそ、私たちと同じようで違う、たわいない日常と、そこで暮らしている人々のことが、つい気になってしまうのだ……。
北朝鮮の高官の息子、リ・ジョンヒョクは、厳格で忠誠心の強い陸軍士官。彼は幼い頃から軍人らしい性格の持ち主のように見えるが、実はスイスへの留学経験のあるピアニストという顔も持っている。軍人だった彼の兄の死後、兄の後を継いで軍人になったのだ。ある日、彼は文字通り“空から降ってきた”ユン・セリと出会う。ここから彼の人生は一変する。
ユン・セリは韓国の財閥の末娘。彼女の兄たちが会社の後継者の座をめぐって争う中、彼女は自身のファッションブランド「セリズ・チョイス」を起業する。「セリズ・チョイス」の商品は大ヒットを記録。会社の株価と売上は急上昇し、大成功を収めた。そんなセリは、これまでの人生で“転落”を経験したことはなかった―北朝鮮に落下するパラグライダーに乗るまでは。
- 放送局
- tvN(韓国)、Netflix(グローバル)
- 制作会社
- スタジオドラゴン
- 放送期間
- 2019年12月14日~ 2020年2月16日
- 分数×話数
- 70分×16話
- 監督
- イ・ジョンヒョ
- 脚本
- パク・ジウン
- キャスト
- ヒョンビン、ソン・イェジン、ソ・ジヘ、キム・ジョンヒョン
- 受賞歴
- ・第56回 百想芸術大賞、女性助演賞、人気賞、バザーアイコン賞 ・第15回 ソウルドラマアワード 2020、TV韓流ドラマ優秀作品賞、TV韓流ドラマ女性俳優賞

支配的な人格の母親が、4人の息子と周囲を巻き込んで織りなす、愛と欲、復讐と権力争いに満ちたドラマ。
農村で家族経営の事業を営み、会社でも家庭でも強権を振るうヨーイは、ビジネスの成功と家族の繁栄のため、息子たちの将来を自分の思い通りにするのが当然だと考えている。しかし、長男のパートムは、嫁として申し分ないと母が選んだ婚約者のピライがいるにもかかわらず、ナイトクラブで出会った女・レーヌーを連れて兵役から帰ってくる。レーヌーはパートムとの子を身ごもっていた。ヨーイは怒り狂い、ふたりをあばら家へ追いやると、次男のプラソンをピライと結婚させて事業を継がせ、体面を守ろうとする。ヨーイとピライに憎まれ、虐げられるレーヌーは呪術で復讐しようとするが……。
対立、嫉妬、欲望が渦巻き、不幸の連鎖が家族全員を飲み込む。結婚話の破談、自殺未遂……次々に家族を巻き込む事件は、レーヌーがかけた呪いのせいなのか? 憎しみを慈悲に変え、真実に向き合ってカルマの檻を破るのは誰なのか? そのとき家族は何を見るのか?
- 放送局
- 3HD
- 制作会社
- アクト・アート・ジェネレーション
- 放送期間
- 2019年2月26日~ 4月30日
- 分数×話数
- 150分 × 19話
- 監督
- ポンパット・ワチラバンジョン
- 脚本
- インヨット・パンヤー
- キャスト
- マイ・チャルンプラ、ラニー・キャンペーン、ジェームス・ジラユ、タクリット・タワンポン、チャナーティップ・ポートンカム、ワチラウィット・パイサーンクンウォン、デンクン・ガムネート、ピッチャーパー・パントゥムジンダー、オラネート・デ・カバレス、プリーヤーガーン・チャイガンタ
- 受賞歴
- ・第11回ナタラジャ・アワード(2020) 最優秀ドラマ、最優秀監督、最優秀脚本、最優秀主演男優、最優秀助演女優、最優秀配役、最優秀主題歌 ・第34回TVゴールド・アワード(2020) 最優秀脚本、最優秀監督、最優秀主演女優