国際ドラマフェスティバルinTOKYOでは、各国の有力コンテンツ見本市等に参加し、日本のコンテンツをPR、関係者間のネットワークを構築するなどの事業を展開しています。
近年、テレビ番組の国際的な流通が盛んに行われていますが、その中で、日本のテレビ番組は質的には世界有数の水準を誇っているにもかかわらず、流通面では各国の後塵を拝していると言わざるを得ません。その理由は様々ありますが、要因の一つとして、世界各国で行われている「コンテンツ見本市」における“日本コンテンツ”のPR不足が挙げられます。諸外国のようにまとまって大規模なナショナル・パビリオンブースを出展したり、ナショナルイベントを開催していない日本は、国としてのインパクトが弱くなってしまいます。
以上のような背景から、国際ドラマフェスティバルin TOKYOでは、主に下記3つの国際コンテンツ見本市において、NHKや民放各局、コンテンツホルダーと共に、世界に向けて“日本コンテンツ”をPRする取り組みを展開しています。(※2020年度以降は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、オンラインを中心に展開中。)
2009年より、MIPCOMの公式イベントとして、欧米を中心とする海外の有力バイヤーが日本ドラマを視聴審査する 「MIPCOM Buyers’Award for Japanese Drama」を実施し、MIPCOM会期中にバイヤー等を集めた授賞式イベントを開催。良質な日本ドラマの認知度を上げる活動をしています。
2013年からは、アウォード授賞式に加え、フォーマットライツなどドラマ以外の日本コンテンツのプレゼンテーションや、日本食によるおもてなしを取り入れ、海外のバイヤーに向け「クールジャパン」をより強く打ち出し、日本の魅力をPRするイベント『J-CREATIVE PARTY』を実施し、多くのバイヤーに向けて日本をアピールしています。
2015年からは、民放ローカル局による集合出展型パビリオン「Japan Regional Pavilion」を設置しています。毎年約15社が参加し、アジアの見本市では出会いにくいヨーロッパ、アメリカや中東のバイヤーと接点を持つ場として活用されています。
(例年、J-Creative Partyを開催。メインイベント「MIPCOM Buyers' Award」「Treasure Box Japan」
を中心に、世界のコンテンツ関係者に日本の魅力をPR。)
2020年 | グランプリ | ハラスメントゲーム | テレビ東京 |
奨励賞 | 10の秘密 | 関西テレビ | |
2019年 | グランプリ | dele | テレビ朝日 |
奨励賞 | 坂の途中の家 | WOWOW | |
2018年 | グランプリ | anone | 日本テレビ放送網 |
リメイク賞 | 美しい隣人 | 関西テレビ | |
2017年 | グランプリ | 破獄 | テレビ東京 |
奨励賞 | 愛を乞うひと | 読売テレビ | |
2015年 | グランプリ | 天皇の料理番 | TBSテレビ |
2014年 | グランプリ | 時は立ちどまらない | テレビ朝日 |
2013年 | グランプリ | Woman | 日本テレビ放送網 |
2012年 | グランプリ | 鍵のかかった部屋 | フジテレビジョン |
2011年 | グランプリ | 心の糸 | NHK |
2010年 | グランプリ | JIN−仁− | TBSテレビ |
審査員特別賞 | Mother | 日本テレビ放送網 | |
2009年 | グランプリ | アイシテル〜海容〜 | 日本テレビ放送網 |
ATFでは、2010年から日本のコンテンツホルダーが一致協力し、日本のテレビ事業者として初めてとなる『Japan Pavilion』を設置し、年々その規模を拡大しています。
ATFでは、国ごとに出展社が集合してパビリオンを形成する、「ナショナル・パビリオン」形式が会場の半分以上を占めています。日本もコンテンツを結集させ、ナショナル・パビリオンとして出展することにより、海外バイヤーへの訴求効果が非常に高くなります。2017年からは、本パビリオンに隣接する形で、総務省・BEAJ(放送コンテンツ海外展開促進機構)がローカル局を中心とする「Japan Regional Pavilion」を設置し、見本市内での日本のプレゼンスがいっそう高まるような施策を講じています。2019 年度は、2つのパビリオンに計 35社が出展しました。
香港フィルマートでは、2018年から日本の民放テレビ社およびその関連会社・団体による『Japan TV Content Pavilion』を設置しています。
香港映画祭と同時に開催され、映画の見本市として発展した香港フィルマートですが、近年テレビコンテンツの取引も拡大しています。
日本のテレビコンテンツを包括的に扱うこのパビリオンには、事前にアポイントメントを取り付けたバイヤーだけでなく、テレビコンテンツを求める飛び込みのバイヤーも多く訪れ、終始多くの商談が行われました。
2019年は、21社が「Japan TV Content Pavilion」に出展しました。
(2018年度のJapan TV Content Pavilion)