国際ドラマフェスティバルとは?

「国際ドラマフェスティバルin TOKYOとは」

 近年、コンテンツ流通に関する議論が多くの検討機関で行われており、特に多くのコンテンツを制作している放送事業者に対しては、 流通促進に向けた取り組みが求められています。日本のテレビドラマをはじめとする放送番組は、世界の中でも極めて優れたコンテンツであり、 これまでも放送事業者はその海外発信について最大限の努力を重ね、それなりの実績も残していますが、様々な障壁があり、 なかなか十分であるとは言い切れない状況にあります。 韓国や中国のドラマ作品は日本をはじめ、アジア各国で盛んに放送され、多くの視聴者の関心を集めていますが、その背景には、 これらアジア各国が国策的にテレビ番組に対する援助を行うとともに、この種の国際コンテストやアウォードを展開し、 コンテンツ流通の促進を図っていることがあり、この面では、日本は大きく出遅れていると言わざるを得ない状況でした。こうした 状況を踏まえ、日本のテレビ番組の海外発信を推進するため、2007年、民放連・NHKが中心となり、番組制作プロダクション、 映画製作社、実演家団体、その他映像関連団体など、放送コンテンツに関わるすべての関係者が参加する形で 「国際ドラマフェスティバル in TOKYO」を創設。“オール・ジャパン体制”による体制の構築を実現しました。「国際ドラマフェスティバル in TOKYO」では、個社のビジネスとは一線を画し、日本の放送コンテンツを世界中にPRすることを旨として、 海外展開を進めています。

■「東京ドラマアウォード」の開催

① 「海外で売れる」という明確なコンセプトに基づく「東京ドラマアウォード」の創設

  2008年、放送番組の海外発信を見据え、これまで着目されていた“芸術性”や“良質な番組”といった基準とは異なる “市場性”“商業性”を重視したアウォードとして『東京ドラマアウォード』を創設。日本人として“海外にみせたい” と思う魅力あるドラマ作品を表彰しています。また、世界の優秀なドラマ作品を招待し “Special Award”として表彰。番組交流を通じて諸外国との相互理解を深める取り組みを行っています。
 2014年からは、東京ドラマアウォード授賞式の模様を収録してパッケージ化し、国内外で放送しています。日本国内では、BSスカパー、海外(WAKUWAKU JAPAN)ではインドネシア、ミャンマー、シンガポール、台湾、スリランカ、モンゴルにおいて、現地語字幕を付したローカライズ版を放送しました。
 また、国内外の制作者同士の交流や国際的なトレンドを把握し、今後のドラマ制作に活かすことを目的とするシンポジウムを開催しています。2017年には人気脚本家と若手テレビドラマ制作者による10周年記念シンポジウム「ここから始まる『新しい』テレビドラマ」を開催しました。

■海外展開

② 「Jシリーズ・フェスティバル」の実施

 日本の放送コンテンツを海外の一般視聴者へ発信していくための新たな海外展開として、アジアの特定国にターゲットを絞ったプロモーション展開「Jシリーズ・フェスティバル」を実施。2013年3月には、その第一弾としてタイで大規模なプロモーション・イベントを開催するとともに、日本ドラマの集中的放送、スポットCMの放送を行いました。その後、2014年11月、2016年6月および2017年6月にタイ(2~4回目)、2015年6月と2017年12月にインドネシア(1・2回目)、2016年12月にはベトナムでも「Jシリーズ・フェスティバル」を実施(「Jシリーズ・フェスティバル」のページ参照)し、海外での「日本ブーム」創出に向けたプロモーション展開に取り組んでいます。

③ 海外見本市展開~MIPCOM(カンヌ)での展開~

 世界最大のコンテンツ見本市であるMIPCOMとの連携企画として2009年、「MIPCOM Buyers’Award for Japanese Drama」を創設。以来、MIPCOMの公式イベントとして毎年開催しています。「MIPCOM Buyers’Award」は、 ヨーロッパ、北米や中東のバイヤーが日本のドラマの中から“買いたい”作品を選出するもので、 MIPCOM開催期間中にMIPCOMの公式イベントとして授賞式が行われます。世界各国の放送関係VIPや トップバイヤーが集まることから、日本コンテンツをPRする絶好の機会となっており、 今まで日本のコンテンツをほとんど輸入していない欧米諸国に対し、流通促進を図るきっかけとなっています。2013年からは、イベントの名称を「J-Creative Party」とし、「MIPCOM Buyers’Award」だけでなく、NHKおよび民放各局によるフォーマット・ライツの共同プロモーション「Treasure Box Japan」と連携するとともに、日本食主体のパーティや、パフォーマンスを取り入れるなど、「クール・ジャパン」色を強調したイベントとしています。
 また、2010年・2011年には、「MIPCOM Buyers’Award」の審査を務めたヨーロッパのバイヤー等を招聘し、 MIPCOMとの連携企画としてシンポジウムを実施するなどの相互交流も行いました。
 2015年からは、ローカル局による共同パビリオン「Japan Regional Pavilion」を新設し、ローカル局の海外展開のサポートを行っています。
 2016年には、日本が見本市の参加国全体を代表し、「Country of honour」に指名されました。マーケットのオープニング・パーティーや各種カンファレンスの運営を日本が担い、国際ドラマフェスティバルもこれに協力しました。

④ 海外見本市展開~シンガポール・ATFでの「ジャパン・パビリオン」の設置~

 シンガポールで開催されている「ATF(Asia Television Forum & Market)」において、 国際ドラマフェスティバルが中心となり、民放・NHKが一致協力し、2010年に 「ジャパン・パビリオン」を設置しました。「ジャパン・パビリオン」は、 日本のテレビ番組としては初めての試みでしたが、「日本のコンテンツ」が一堂に会することによる効果は予想をはるかに超え、多くの商談につながっています。また、他国にとっても、 これまで“潜在的な脅威”であった日本が“いよいよコンテンツ流通に本腰を入れてきた” という強いインパクトを与える効果がありました。以降、ATFの「ジャパン・パビリオン」は 徐々に規模を拡大しながら継続しています。

⑤ 海外見本市展開~香港・香港フィルマートでの「Japan TV Content Pavilion」の出展~

 香港で開催されている「香港フィルマート(Hong Kong International Film & TV Market)」において、2018年に国際ドラマフェスティバルが主催する、「Japan TV Content Pavilion」を設置しました。香港フィルマートは、香港映画祭と同時に開催されることから、映画の取引が多かった見本市ですが、近年テレビコンテンツの取引需要も急増しています。しかし、テレビコンテンツを求めるバイヤー、またテレビ社の出展希望の需要を満たすパビリオンはありませんでした。そこで、国際ドラマフェスティバルがテレビ社・テレビコンテンツ関連団体を出展対象とし、日本のパビリオンとしては初のテレビコンテンツに特化したパビリオンを出展することで、バイヤーとテレビ社のニーズに応えました。

⑥ その他の海外展開

 2008年に「上海テレビ祭」「ソウル・ドラマアウォード」とパートナーシップを締結。 アジア地域のプレゼンス向上に向け連携を図っています。